むかわ町と北大総合博物館、協力協定改定 地域振興、教育、文化 連携拡大へ
2019/8/23配信
むかわ町と北海道大学総合博物館(札幌)は23日、ハドロサウルス科恐竜の全身骨格化石「むかわ竜(通称)」をきっかけに締結した相互協力協定を改定した。学術研究に加えて地域振興、教育、文化など幅広い分野で連携を推進。胆振東部地震で被害を受けたまちの復興に対する協力強化も含めた内容としている。
同日、札幌市内の同館で締結式が行われ、竹中喜之むかわ町長と小澤丈夫館長、むかわ竜の発掘から研究調査に携わる同館の小林快次教授が出席した。
最初の協定は2014年、恐竜化石の発掘調査で小林准教授(当時)の指導を受けたことをきっかけに締結した。むかわ竜の知名度が国内外で高まる中、むかわ町が胆振東部地震で被災。復旧復興が最優先となったことや、前回の締結から5年が経過したことを受け、内容を拡充して協定を見直すことにした。
新たな協定では、恐竜を含む古生物学の普及啓発と研究促進をはじめ、科学技術や文化振興における人材交流、教員や学生のまちづくり参画と広報宣伝の相互協力、学校教育および生涯学習での講師派遣―などを盛り込んでいる。
竹中町長は式典で「むかわ竜は復興の一つのシンボル。未来につなげるまちづくりを目指したい」と述べ、小澤館長は「博物館との協定だが、北大としても地域振興分野で連携を深めていきたい」と意欲を見せた。