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道険しく川は急流、景勝地も遭難事故後絶たず 日高山脈幌尻岳・道警の山岳パトロールに同行

2019/8/12配信

 日高山脈最高峰で、日本百名山の一つに数えられている幌尻岳(2052メートル)。色彩豊かな花が一面に広がる景勝地「七つ沼カール」をはじめとする美しい自然が魅力で、道内外から毎年、約2000人の登山客が訪れる。一方で、遭難事故が後を絶たず、登山には十分な安全対策が求められる。登山シーズン最盛期の8日、道警山岳遭難救助隊の山岳パトロールに同行し、額平川の渡渉など難関区間の踏破に挑んだ。(報道部 八重樫智)

 パトロール活動には、道警の地域企画課、機動隊に所属する23~42歳の4人が参加。道中の登山客に「無理せず安全な登山を」「滑らないように気を付けて」などと声掛けしながら展開した。

 8日早朝、多くの登山客が宿泊する「とよぬか山荘」(平取町)をたった同隊は、沢歩きを目前に控えた地点「北電取水施設」に到着。ここまで約7・5キロの曲がりくねった傾斜のある林道を約2時間歩く必要がある。

 入渓地点を目指し、険しい道のりを歩いた。足場が10センチ程度しかない岩の壁をカニ歩きで移動。岩に打ち付けられた鎖をつかみながら、約2メートル下の川に落ちないよう慎重にバランスを取らなければならなかった。

 岩場をよじ登るなどし、約40分で渡渉地点に到達。登山靴から沢靴に履き替え、スマートフォンを防水袋に入れた。

 いよいよ渡渉開始。水深は深い場所で約1メートル。直径20センチ~90センチほどの大きさや形がさまざまな石を足場にしながら川を横断した。水中に足を入れる際には、何度も流れに持っていかれそうになった。

 石と石の間が1メートル超ある地点も多く、片足で立つ際には流されないよう細心の注意が必要だった。石の上でもくるぶしを超す水位があるからだ。川沿いの登山道から川を渡り、また別の登山道を歩き川を渡る―を繰り返す。約1時間40分かけて15回ほど渡渉した末、山頂まで約4時間の山小屋「幌尻山荘」に無事に到着し安堵(あんど)した。

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 幌尻岳では毎年のように、遭難事故が多発している。2017年8月には、額平川を渡渉中の男性3人が流され、命を落とす事故が起きた。副隊長の名和健志警部(42)は「幌尻岳は登山の魅力を存分に味わえる山」としながら「奥深く険しい登山道で、雨が降れば沢の水位は一気に上がる。減水するまで絶対に渡らないでほしい」と訴える。

 登山歴2年の28歳の記者は初挑戦の渡渉で、どう進めばよいか分からず悪戦苦闘する場面もあったが、山岳救助隊員の適切な助言で無事に下山できた。道中には「4ノ沢」の滝など写真撮影を楽しめる絶景スポットも多かった。登山の知識と技術を前提に多くの人に味わってもらいたい山だと思う。

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