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旅客と物流で実績、訪日外国人の集客に意欲 新日本海フェリー苫小牧航路就航20周年

2019/7/8配信

 新日本海フェリー(本社大阪、本店小樽)が苫小牧港・東港発着で定期運航する旅客フェリーの航路が、今月8日で就航から20周年の節目を迎えた。本道と東北、関西方面を日本海ルートで結ぶ重要な海上輸送路で、旅客や物流面で着実に実績を伸ばしてきた。9日には船内で企画イベントも開催し、利用者に感謝の思いを伝える計画。今後は増加が見込まれる訪日外国人の集客も進めながら、主要な海上交通機関の一つとしてさらなる定着を図る考えだ。

 同社は1970年、小樽港と京都・舞鶴港(新潟港・敦賀港経由)を結ぶ長距離フェリーとして道内で運航をスタート。苫小牧港・東港発着便は99年、秋田港・新潟港経由で敦賀までを結ぶ航路として新設した。苫小牧航路は当初、西港での開設を要望していたが、安全性や狭あい化などの理由で開設が難しい状況にあった。東港の利用が浮上したが、フェリー導入を規制する過去の知事答弁などをめぐり、道議会で問題に。その後の協議で自社で建設するターミナルも暫定使用する形で決まった。

 同社苫小牧支店の藤川博史営業課副長は、「倉庫や運送会社が集積する物流拠点。札幌や道東からのアクセスも良い」と苫小牧に拠点を置いた理由を説明する。航路開設に当たっては、秋田県から物流・誘客両面での強い要望を踏まえ、秋田港を中継港に位置付けたという。

 苫小牧港発の運航時間は中継港の秋田までが約12時間、新潟は約19時間、最終到着港の敦賀までは約34時間。いずれの航路も安定的な貨物利用があり、開設当初はトラックのシャーシで年間約7000台ペース。2008年から増え、直近の18年は1万3000台で、この20年でほぼ倍になった。トラックドライバー不足による働き方改革の推進で、フェリー移動中に休憩してもらい過労や残業を防ぐ取り組みも後押ししている。

 往路の貨物はジャガイモや鮮魚など道産農水産物が中心。古紙を秋田まで運び、県内の製紙工場で段ボールに再生後、道内に輸送することもある。復路は宅配物が大半。東日本大震災や胆振東部地震では、陸上自衛隊や消防隊などの移送に活躍している。

 一方の旅客は年間4万人前後で推移している。17年には観光客が快適な船旅を楽しめるようリニューアル船に切り替えた。藤川副長は「江戸時代に北海道と関西を結んだ北前船のように貨物輸送をメインとしつつ、外国人観光客を秋田に呼び込む旅客の掘り起こしも進めたい」と話す。

 20周年を記念し、中継港の秋田にちなんだイベントなども開催。9日には船内でなまはげ太鼓や秋田音頭の演舞を披露する。同社は人流や物流の重要なルートとして、今後も安定運航を進める考えだ。

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