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「朝ラーメン」の店増える 潜在的なニーズへ対応、新たな食文化に-苫小牧

2019/6/14配信

 早朝営業を始めるラーメン店が苫小牧市内で増えている。工業都市らしく、早朝は夜勤明けの工場勤務者の来店が目立つが、苫小牧港で下船したフェリー旅客などが訪れることも。各店は「他店との差別化へ、潜在的なニーズを掘り起こしたい」と口をそろえる。

 「いらっしゃい」―。

 今月7日午前7時。開店を待ちわびたかのように、工場夜勤明けの男性らが続々と入店した。トヨタ自動車北海道、日本製紙北海道工場勇払事業所、ダイナックス苫小牧工場と勤務先はさまざまだ。

 昨年12月にオープンした麺処あま音(勇払)は今年5月、午前11時からだった開店時間を午前7時に早めた。

 西村卓也店長(38)は「工場勤務の常連客の間に早朝営業を望む声が多かった。スープの仕込みで店に泊まることも多いので、思い切ってやってみた」と明かす。

 月曜と月3回の定休日を除き、午前7時から午前11時までを「早朝営業」と位置付け、日替わりラーメンと「朝カレー」をそれぞれ税込み500円で提供。両方注文なら200円引きの計800円としている。

 市内の運送会社に勤める玉田慎介さん(50)は、「夜勤で疲れた体にラーメンのスープが染みる。勇払かいわいで早朝からラーメンを食べられる店はないのでありがたい」と週2~3回ほど足を運ぶ。

 西村店長は「早朝メニューは手軽なワンコインだがスープにこだわり、採算ベースぎりぎりでやっている」と説明。早朝営業時間帯の来店数は1日3人~20人とばらつきがあるが、「うまく売上増につなげ、より安くて良いものを提供し続けたい」と意気込む。

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 味の大王総本店(植苗)も昨年8月、開店時間を午前11時から同7時に早めた。午前10時までの限定で、ラーメンと卵かけご飯をセットにした「朝ラーセット」(税込み880円)を用意。注文は平日10人、土日祝日30人程度だが工場勤務者のほか、フェリーで青森県・八戸市から苫小牧入りした観光客、トラックドライバー、道の駅ウトナイ湖で車中泊した旅行者などさまざまという。

 人手不足で従業員の確保が厳しくなる中、3月から、商品の受け渡しをセルフサービスにした高橋浩一社長(52)は「時代の変化と顧客ニーズを見極め、これまでの常識にとらわれない営業戦略が求められる。早朝営業もその一つ。客からの評判も良いのでこれからも続ける」と力を込めた。

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 「昼間は混んでいて入店できないことがあるので、朝食べに来ると言う常連客もいる」と語るのは、ぷらっとみなと市場内のラーメン茶湖(港町)の有坂和晃店主(47)。

 2008年のオープン時から午前7時~午後4時(1~3月は午前9時開店)の時間帯で営業している。午前7時から2時間の来店は多い日で30人近くに。早朝限定メニューはないが、近隣の青果市場や水産市場関係者、釣り客のほか、市街地で夜明けまで営業していた飲食店従業員や飲み明かした客が訪れるケースもあるという。

 開店11年目を迎え、有坂店主は「早朝営業は客離れを防ぎ、客数増にもつながる」と実感しているという。

 3月に発行された、ご当地グルメのカレーラーメンをPRする「とまこまい・東いぶりカレーラーメンマップ第7弾」に掲載された52店舗のうち、早朝営業はまだ5店舗。マップを作成したとまこまいカレーラーメン振興局の星野岳夫幹事長(46)は、「工場勤務者やフェリーを利用したトラック運転手、観光客が多いまち。早朝から食べたいという潜在的なニーズに対応する店が増え、苫小牧ならではの『朝ラーメン』文化が根付いていけば」と期待している。

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