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3町の損壊家屋、公費解体進まず 人手不足や手続きの遅れで-胆振東部地震

2019/3/5配信

 胆振東部地震で損壊した家屋の解体費用を国と市町村が負担する公費解体が胆振東部3町で進んでいない。解体を終えた住宅は、むかわ町で申請全体の4割程度で、厚真、安平両町では作業に着手できていない。解体を担う業者の人手不足や、町側の煩雑な事務手続きによる発注遅れなどが背景にあり、申請した住民から早期の着工を願う声が上がる。

 公費解体は廃棄物処理法に基づき、市町村が国の補助を受けて被災建物を解体する制度。所有者から申請を受け、市町村が業者に発注して解体工事を行う。自治体の被害認定で「全壊」と判定されれば、国が全額負担。「半壊」「大規模半壊」の判定では、むかわ町の場合は全額補助、厚真町と安平町は半額を補助する。3町とも29日を申請期限としている。

 被害認定を受けた住民が申請した件数は、むかわ町で185件(2月28日現在)。町は建設業者10社と委託契約を交わして工事を進め、これまでに76件を解体。しかし、工事を待つ対象住宅はまだまだ多い。受託する業者が他の復旧工事に追われたり、人手不足もあって着手できないケースもあるからだ。

 これまでに7件の解体を終えた地元建設会社・北高産業の山戸啓哲社長は「人手が足りないが、何とか調整していきたい」と話す。町建設水道課は「公費解体は初めてのことで、手探り状況ながらも進めていきたい」と言う。

 厚真町では148件(同)の申請を受けたが、解体工事に入れていない。同町は「業者側の人手不足や他の復旧工事への対応、冬期間ということもあって作業に着手できない状況にあった」と説明する。さらに解体廃棄物の処分場設置や補助金申請といった煩雑な事務手続きも発注、工事の遅れを招いている。同町は「今月には解体工事に着手し、来年3月までに完了させたい」と言う。

 安平町も事情は同じだ。2月28日までに87件の申請を受けたが、まだ解体に着手できずにいる。同町は、安平建設協会の加盟業者に工事を依頼し「12月までに終わらせたい」との考えだ。一方、町内の建設業者は「町からまだ連絡が来ていないが、解体を請け負うとなれば、他の仕事もあるため、限られた人数の中で何とかやり繰りしなければならない」と頭を悩ませる。

 公費解体を申請した住民側からは、早期着工を求める声が出ている。厚真町の男性(72)は、自宅が「半壊」と判定されたため、建て替えることを決めた。「いつ解体工事が始まるか分からず、不安がある」と話した。

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