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北海道知事選 2候補予定者にインタビュー

2019/2/28配信

 道知事選(3月21日告示、4月7日投開票)に出馬する夕張市長の鈴木直道氏(37)=自民、公明、新党大地推薦=と、元衆院議員の石川知裕氏(45)=立憲民主、国民民主、共産、社民、自由推薦=。与野党一騎打ちの構図がほぼ確定した中、両氏に北海道が抱える地域課題にどう向き合うか聞いた。

質問内容は(1)北海道経済の活性化策(2)JR問題への考え方(3)カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致に関して(4)防災について―。

災害に強い北海道を 持続可能な交通体系へ-鈴木直道氏

 -質問(1)

 人口減少問題が経済に大きな影響を与える。昨年の道内の転出超過は6000人に上った。しかし、北海道は国内外から観光や食のブランド力が高く評価されている。胆振管内で言うと白老町は森、湖、海、山、牧場、アイヌ文化と北海道のすべてが詰まっており、来年春には民族共生象徴空間が開設される。世界中から北海道への関心が集まる環境の中、知事になって全力で支えたい。一方、中小企業や1次産業の後継者が不足している。研修体制の充実などさまざまな支援で経済の足腰を強くしていく。

 -質問(2)

 必要な鉄路は徹底的に守り抜き、財源確保は国から勝ち取っていく。道民の足を守るため、知恵を出し合ってJR以外の持続可能な交通体系を整備していくことも重要だ。夕張市の場合、石勝線夕張支線が3月末で廃止されるが、鉄道路線部分をバスに移行する一方で、予約制デマンドバスやタクシー乗車補助も導入する。高齢者の場合、タクシーで家の前まで送り迎えしてくれた方が便利。既存の交通体系を上手に組み合わせたい。

 -質問(3)

 ギャンブル依存症をはじめ社会的な影響を懸念する声があり、十分に対応しなければならない。一方、観光の側面で言えば、IRは(カジノに限らず)あらゆる施設の集合体である。外国人観光客も堅調に増えている中、IRには一定の経済効果があると思う。プラス、マイナス両面を道民目線でしっかりと見詰め、知事に就任できれば、適切な時期に判断していく。

 -質問(4)

 胆振地方中東部を震源とする21日の大きな地震を受け、胆振東部3町を訪れた。昨年の胆振東部地震の経験を踏まえ、皆さんの防災意識が高まったため、大きな被害が出なかったと受け止める。間もなく昨年の地震から半年というタイミングでの大きな余震にショックを受けている住民もおり、しっかり寄り添っていきたい。むかわ町の竹中喜之町長は、大変なピンチを迎えているが、何としても地方創生を進め、地震以前よりも魅力ある町にしたいと語ってくれた。まさに「ピンチをチャンスにする」という姿勢を持ち、災害に強い北海道を徹底的に築いていきたい。

 鈴木 直道(すずき・なおみち)。1981年3月生まれ。法政大学卒。元東京都職員、夕張市長(2月28日付で退職予定)。埼玉県出身。

1次産業に付加価値 IRは慎重に検討-石川知裕氏

 -質問(1)

 一番はエネルギー問題。国内では、地域のエネルギーを分散型で調整する「デジタルグリッドルータ(電力制御装置)」を開発し、ブラックアウト(大規模停電)を防ぐ仕組みづくりを進めている例もある。新エネルギーも生かし産業が興るようにしたい。もう一つは1次産業に付加価値を付けること。農業分野の輸出はまだ一部で、ほとんどが漁業。しかし、十勝の畜産業者が直接タイに出向き、道産牛肉提供のレストランを開業する動きもある。さらに世界人口の約3割を占めるイスラム教徒に向け、戒律に沿って調理、製造されたハラル認証の食品を売り込む算段もできれば取り組みたい。3番目は観光。外国人観光客が増えているが、多言語対応の表示板は十分と言えず、交通機関も利用しやすくするべき。道内7空港も一括民営化されるので、この流れも生かし観光産業を伸ばしたい。

 -質問(2)

 イギリスも赤字路線を切っていった経緯があるが、今は鉄路もインフラと考え、道路と同じように税金を投入していく方向に転換していった。観光、物流の面に加え、安全保障の観点からも鉄路を無くすのは望ましくない。あらゆる議論を尽くしたい。JR北海道の経営強化に向けては、新幹線でつながるJR東日本との連携を探るのも大事。JR貨物の利用料適正を図る必要性もある。

 -質問(3)

 IRに関しては、子どもが喜ぶ統合型施設の方が喜ばしい。カジノの利用客は、カジノ施設の中からほとんど出なくなるとも聞く。そう考えると道内観光に果たして良いのかどうか。慎重に検討したい。私としては、カジノには賛成できないという立場だ。

 -質問(4)

 知事選の第一声は厚真町で行う予定だ。胆振東部地震の被災地に寄り添う姿勢を示したい。特に厚真町は地震の土砂災害で多くの人が犠牲になり、象徴的なまちとして選んだ。地震ではネットなどでデマ情報も流れ、災害時には正しい情報発信の重要性を感じた。大規模停電の長期化も想定し、医療や福祉機関などの発電や避難の体制確立が大切だ。防災教育も重要。ハード面の防災対策で脆弱(ぜいじゃく)な部分については、国と協議して進めていきたい。

 石川 知裕(いしかわ・ともひろ)。1973年6月生まれ。早稲田大学卒。元政治家秘書、元衆院議員。十勝管内足寄町出身。

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