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沼ノ端地区開基120周年の足跡を モニュメント設置

2019/2/21配信

 苫小牧市沼ノ端地区開基120周年記念事業の実行委員会(星野邦夫委員長)は21日、JR沼ノ端駅南口の自由通路入口近くに、モニュメントとして「安全の鐘」とブロンズ彫刻像を設置した。同駅南口は地区発展の礎となった場所。同日、町内会関係者や地域住民ら約100人が集まって除幕式を行い、節目を祝った。

 安全の鐘は、道内に鉄道が敷設されて100年目に当たる1980年、旧国鉄が記念に制作した鋳物で直径40センチ、高さ30センチ。同駅の駅舎が改修された87年4月までプラットホーム近くに備え付けられていた。31年10カ月ぶりの再設置となる。

 ブロンズ像は、北海道教育大函館校教授で全道展会員の彫刻家秋山沙走武(すすむ)(1930~2001)が84年に発表した「ミロク」で、幅35センチ、奥行き40センチ、高さ1メートル。高さ50センチの台座に置かれている。

 美術品の収集家でもある星野委員長のコレクションの一部。名称は、遠い未来の世界を救済するという弥勒(みろく)の名にちなむ。同地区の希望あふれる未来と発展を像に託した。

 除幕式は、あいにくの雪に見舞われたが、多くの出席者で活気づいた。市内北栄町のはくちょう幼稚園の園児4人が像に掛けられた幕や鐘のひもを引くと、参列者の拍手と鐘の音が響き渡った。

 星野委員長は、「地域に芸術的な要素を加えることで、文化的にも発展するまちになれば」とあいさつ。来賓の岩倉博文市長は「120年の節目から、さらに力強い一歩を踏み出す地域であってほしい」と祝辞を述べた。

 同地区は現在、6町内会(拓勇東、拓勇西、沼ノ端北栄、沼ノ端中央、ウトナイ、東開)から成り、120周年を迎えた昨年から町内会長らでつくる実行委が式典開催や沿革誌作成などの記念事業に取り組んできた。

 開基の起源となる沼ノ端駅は1898年2月、北海道炭礦(たんこう)鉄道(現JR室蘭線、岩見沢―室蘭)の駅として誕生し、明治から昭和にかけて石炭の輸送路などとして発展。大正時代に整備された旧金山線(旧国鉄富内線の前身)や札幌線(後の千歳線)は同駅を起点とした。鐘や像が置かれた駅南口周辺は、当時から宿や商店などが置かれ、交通の要衝としてにぎわってきた。

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