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「歴史価値を未来に」 鵡川基点の記念碑除幕式

2018/11/19配信

 むかわ町は、明治初期に精巧な北海道地図の製作のため、当時の開拓使が導入した三角測量の鵡川基点があったとみられる同町田浦に記念碑を設け、18日に除幕式を行った。作図の測量で活用された鵡川基点の石柱はいまだ見つかっていないが、北海道開拓の礎となった同基点の歴史的価値を後世に伝えようと、北海道命名150年の節目の年に合わせて設置した。

 田浦野球場の駐車場入り口に設けた記念碑は御影石製で、横幅2メートル、高さ2・3メートル、奥行き55センチの大きさ。鵡川基点の由来を記している。除幕式は「土木の日」に合わせて実施し、関係者20人が集まった。式のあいさつで竹中喜之町長は「先人の偉業と歴史的価値を未来につなげていかなければならない」と述べた。

 三角測量は、距離や位置を正確に計測するための基準となる基線(直線)と、その両端に基点を設定し、三角形の原理を使って測量する技術。北海道開拓のため来日したジェームス・ワッソンら米国人技師が1873(明治6)年、苫小牧の勇払と鵡川に測量基点の石柱を設置して「勇払基線」(直線距離14・86キロ)を引き、北海道の地図作りを進めた。

 基点の石柱は長く地中に眠っていたが、1962年に勇払基点=道指定史跡=が発見された。これを受けて当時の鵡川町も鵡川基点の捜索を開始。基点のあった場所は現在の田浦野球場付近と推測し、有志らも断続的に探していた。北海道命名150年に当たり同町は、本道開拓の礎を担った鵡川基点を「何とか見つけたい」と今年、再度捜索。測量業者に委託し8月、同野球場近くの牧草地で最新鋭レーダー探索機を使って探したが、発見に至らなかった。このため、町は鵡川基点を文化遺産として後世に残すため、記念碑を設置することを決めた。

 鵡川と勇払の両基点を結ぶ「勇払基線」は2016年9月、日本の測量技術発展に貢献したとして、公益社団法人土木学会(東京)の「土木遺産」に認定された。鵡川基点の捜索に長年携わってきた測量会社タナカコンサルタント(苫小牧市)の田中稔顧問は「立派なモニュメントができた。むかわ竜と共にむかわ町が誇る文化遺産だ」と完成した記念碑に目を細めた。

 現存する勇払基点は、苫小牧市が1999年、石柱をガラスケースに入れたモニュメントや解説板を勇払ふるさと公園内に設置し、歴史を伝えている。

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