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登山シーズン終了の樽前山 目立つ山岳マラソンやマウンテンバイク愛好者

2018/11/13配信

 きのう12日で主なゲートが閉鎖され、登山シーズンが終了した樽前山(1041メートル)。今季は、登山道で山岳マラソンと呼ばれる「トレイルランニング」やマウンテンバイクの愛好者の姿が目立った。自然公園法上の規制などはないものの、新たな山の利用の仕方に困惑する登山者は少なくない。関係団体からは安全面、自然保護の観点で危惧する声も出ている。


 「とにかくびっくりした。まさか山に自転車で来る人がいるなんて。マラソンする人にも驚いた」
 苫小牧市美園町の登山愛好家山口隆征さん(74)は年間30回ほど樽前山に登るが8月にマウンテンバイク、9月にトレイルランニングを見掛けた時は、戸惑いを隠せなかった。登山靴を履き、リュックを背負って一歩ずつ山道を登る従来の登山スタイルとあまりに対照的だったからだ。

 山岳関係者によると、同山では、5年ほど前からトレイルランニングを楽しむ人が増え始めた。20~30代ぐらいの男女が東山ピーク付近や外輪山を軽快に走る。整地された道路でのランニングと異なり、未舗装の山野を進むトレイルランニングはマラソン、登山人気もあって流行中。

 登山道でのマウンテンバイクは、2年ほど前から見られるようになった。アウトドアブームの中、今まで走ったことがない場所でのサイクリングを楽しむ人たちが増えている。
 7合目ヒュッテ管理人の鈴木統(はじめ)さん(66)は「トレイルランニングは天気の良い週末で1日10~20人ほど、マウンテンバイクも年に数台見掛ける」と指摘。「マウンテンバイクは登山道を外れて滑落する危険があるので見ていて不安だし、トレイルランニングもけがが心配だ」と話す。

◇   ◇

 樽前山を含めた支笏洞爺国立公園を管轄する環境省北海道地方環境事務所(札幌)は「自然公園法上、登山道でのトレイルランニングやマウンテンバイクを規制することはできない」と説明。登山道を外れての走行は禁止されているが今のところ、規制に向けた動きはないという。

 これまで樽前山でトレイルランニングやマウンテンバイク絡みの事故発生情報はないが、苫小牧市観光振興課は登山マナーとして、「マウンテンバイクでの登山は大変危険なので自粛してほしい」とアピール。トレイルランニングについては「登山客と衝突事故を起こさないように十分注意してもらいたい」と呼び掛ける。

 山の利用方法多様化は全国的な傾向で、東京都は2015年3月に「自然公園利用ルール」を策定。高尾山(599メートル)、御岳山(929メートル)などの自然公園を念頭に、登山客で混雑している時にはトレイルランニングやマウンテンバイク乗り入れなどは控えるルールになっている。

 トレイルランニングについては、全国各地で大会が催され、道内でも後志管内留寿都村で毎年9月に、北海道トレイルランニング大会がある。競技として盛り上がっているが、樽前山での大会開催については、地元山岳団体の苫小牧山岳会が安全面などを考慮し、慎重な姿勢を示している。

 苫小牧山岳会の泉田健一事務局長(69)は「トレイルランニングは、事故の危険性もあると思うが世界大会が開かれるなどスポーツとして認知度を高めており、止めるのは困難」との認識。マウンテンバイクについては、登山客との接触事故の可能性もあるし、「タイヤで登山道を掘って土砂が流出する環境破壊の問題もあるのでやめてほしい」と話している。

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