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バイオマス燃料化施設、来年3月で事業廃止 約5億円、補助金など国に返還へ-白老町

2018/11/10配信

 白老町は9日、廃プラスチックごみなどを原料にボイラー用固形燃料を製造するバイオマス燃料化施設「エコリサイクルセンターしらおい」を来年3月末で廃止することを決めた。農水省の交付金などを活用して2009年4月に稼働開始したが、製品の品質に問題があり、生産量を大幅に縮小。その後、実証実験の位置付けで生産を継続していたが、今月9日に会計検査院が補助の一部で目的が不達成と判断。町も採算性が確保できないとして廃止を決めた。交付金などの返還額は約5億円に上る見込み。町は財政調整基金などを返済原資に充てる考えだ。

 同センターは家庭ごみなど一般廃棄物を高温高圧処理して固形燃料化する施設。二酸化炭素の削減やリサイクル率の向上、町内の一般廃棄物最終処分場の延命、ごみ処理経費削減などの目的で09年、町内の日本製紙北海道工場白老事業所敷地内に整備された。総事業費は約14億円。このうち約7億円が農水省の補助事業「地域バイオマス利活用交付金」が活用されている。

 同施設は当初年間1万1000トンの固形燃料を生産する計画だったが、固形燃料の原料の塩素濃度が納品先である日本製紙側の基準を超過。調整などを要して初年度の生産量は計画の約24%(2620トン)にとどまった。

 その後、機能改善工事も行ったが、品質改善が進まず生産量は目標の50%程度と低迷。同施設維持に係る町の財源負担が財政を圧迫するとして、14年4月に主要設備の高温高圧機を停止させた。17年度以降は室蘭工業大学と連携して高効率な生産方法の研究などを推進。廃プラや雑紙などを混ぜて塩分濃度を調整した固形燃料を実証実験の形で製造していたが、生産量は1388トンと低調な状態だった。

 会計検査院は昨年5月の実地検査を通じ、交付金で整備した高温高圧機が稼働しておらず補助目的は未達成と判断。今後の稼働も見込まれないため、交付金の一部8550万円が不当と指摘した。

 同施設の事業廃止に伴う国への補助金返還額は会計検査院の指摘分8550万円の他、事業廃止に伴う交付金、起債残高の一括償還で合計5億65万9414円となる見通し。町は今年度中に返還する考えで、財源として町の貯金に当たる財政調整基金から約3億円、繰り上げ償還財源である町債管理基金から約2億円を取り崩す。これにより財調基金の残高は6億円規模となる。

 9日に開かれた町議会全員協議会で戸田安彦町長は「町民に負担をかけたことをおわび申し上げる」と陳謝。廃止後の施設は有効利用を図る観点から「19年度中に民間事業者への施設継承の可能性を検討し、20年度から再稼働させたい」とした。解体費2億~3億円の抑制なども狙いにあるとみられる。

 固形燃料を購入している日本製紙北海道工場白老事業所は「受け入れ量はごくわずか。廃止の影響はほぼない」と話している。

 町内で収集された資源ごみのうち、同センターに供給されている廃プラなどは来年度から当面、登別市に処理を委託する方針だ。

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