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北海道胆振東部地震

迫る冬、なお400人以上避難 胆振東部地震から1カ月

2018/10/6配信

 北海道で初の最大震度7を観測し、41人が死亡、道内全域が一時停電するなど甚大な被害をもたらした胆振東部地震は、9月6日未明の発生から6日で1カ月を迎えた。電気や水道などライフラインはほぼ全面復旧したものの、被害の大きかった厚真町や安平町、むかわ町では今もなお400人以上が避難所生活を続ける。厳冬期が迫り、被災地では住宅の整備が急務となっている。

 住宅の全半壊は道内10市町で約1400棟。このうち厚真、安平、むかわ3町の住宅全壊は300棟を超える。道は3町で10月末の完成に向け応急仮設住宅計130戸の建設を急ぎ、入居希望が多ければ追加工事も検討するが、冬までに必要戸数を確保できるかは不透明だ。3町の避難者数は5日午後3時現在のまとめで厚真町275人、安平町76人、むかわ町67人の計418人となっている。

 自宅が損壊し避難生活を続ける住民は、一様に戸惑いの表情を浮かべている。「壊れた家は解体するしかない」。安平町の追分公民館で避難生活を送る小野寺捷さん(74)はそう言いながら目頭を押さえた。44年間住み続けた愛着のある自宅は基礎部分が損壊して傾き、全壊の判定を受けて住めなくなった。妻(73)と2人で避難所に身を寄せるが、慣れない避難生活に疲労も増し、みなし仮設住宅に該当する民間住宅を町内で借りたいと願う。しかし、みなし仮設住宅の入居期間は2年間だけに、その後の住まいをどうするか苦悩は尽きない。

 「この年になってお金を掛けて、家を直したり新築するのは考えられない。でも、親しい仲間がいるこの町を離れたくない」と言った。

 厚真町美里の農業栗山武夫さん(85)は「他人に迷惑を掛けたくない」と避難所暮らしを避け、地震で大きく傾いた家に住み続けている。地震発生から3日後に心労で妻(84)が倒れ、救急車で苫小牧の病院へ搬送され入院。ようやく退院したものの、体調は思わしくないという。

 安心して生活できるよう仮設住宅の入居を申請したが、「入居できなかったらどうするか。落ち着いて正月を迎えたい」と表情を曇らせる。

 一方、道内全域にわたった地震による停電は既に全面解消されており、断水も厚真町の45戸を除き復旧した。9月中旬以降、道内の電力供給は安定して節電の必要はなくなったものの、停電に伴う損失は1300億円を超えた。機材が使えず搾乳できない乳牛が病気になり、酪農家が生乳の減産に追い込まれるなど、影響は今も残る。観光への影響も大きく、外国人が北海道観光を避けるなど、地震後の風評被害も深刻だ。

 JRは地震で運休していた12路線が順次回復し、残る日高線(苫小牧―鵡川間)も12月上旬までに運転を再開する見込みだ。

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