被災者に無料開放、湯で汗流して 安平「ぬくもりの湯」「鶴の湯温泉」
2018/9/15配信
胆振東部地震発生を受け、安平町のぬくもりの湯(追分)と鶴の湯温泉(早来北町)が、入浴の無料サービスを行っている。町内では14日時点で半数の世帯が断水しているだけに、温かい湯に漬かり、身も心もリフレッシュできると住民に喜ばれている。
ぬくもりの湯は、停電と断水から復旧した10日に営業を再開。午前11時から午後10時まで被災者を受け入れ、通常の2~3倍に当たる1日600~800人が訪れている。
避難所の遠浅公民館と安平公民館からシャトルバスを1日3便運行中。避難生活を続けている安平地区の佐々木源司さん(86)は「ずっと風呂に入っていなかったのでさっぱりした」と喜んでいた。
同町の住民サービス課は「被災し疲れている町民は多い。風呂に入って汗を流すとともに、知り合いと情報交換や世間話などをする交流の場にしてほしい」とアピール。断水の復旧状況を見ながら、当面は無料にするという。
民営の鶴の湯温泉は13日に再開しており、営業時間は午前10時~午後9時。16日まで町民に限り無料開放し、17日以降は一般営業(入浴料500円)に切り替える。14日に運行を始めた安平公民館、早来町民センター、遠浅公民館の避難所とを結ぶシャトルバスで訪れた客については、17日以降も無料とする。
支配人の山田和則さん(46)は「町民全員が被災者。地元企業として少しでも社会貢献できれば」と語る。早来小4年生の小林蓮さん(9)は「自宅で水が出ないので、おじいちゃんと来た。水のありがたさがよく分かった」と話した。