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北海道胆振東部地震

厚真町で震度7、土砂崩れも 安否不明者、けが人多数-胆振中東部震源

2018/9/6配信

 胆振地方中東部を震源とする6日未明の地震で厚真町吉野地区などで大規模な土砂崩れが発生し、午後1時現在で30人が安否不明、5人が心肺停止の状態で見つかった。道警や胆振東部消防組合などが安否不明者の捜索に当たっている。

 同町では吉野、豊里などで土砂崩れが発生し、道路が寸断。住民が一時孤立する状態となった。道警と道が同町本郷の野球場や厚真高校のグラウンドからヘリを出動させて被災地域に入り、地域住民の救出に当たった。

 同町吉野のパート従業員、脇田友子さん(56)は地震発生直後、自宅に土砂が流れ、足が埋まりながらも脱出して道警のヘリで救助された。「真っ暗で怖かった。何が何だか分からず家が無くなった。他の家で埋まっている人がいる」と話した。

 道は、自衛隊に災害派遣を要請し、捜索や救助活動などを続けた。同町によると、午前3時40分に公共施設で避難所を開設。同10時現在、町内の小学校や高齢者施設など計13カ所に510人が避難している。

 6日午前3時8分ごろ、胆振地方中東部を震源とする地震があり、厚真町で震度7、安平町で震度6強、千歳市で震度6弱、苫小牧市や恵庭市、新ひだか町などで震度5強を観測したほか、北海道や東北の広い範囲で揺れた。気象庁によると、震源の規模を示すマグニチュード(M)は6・7、震源の深さは約40キロと推定される。

 気象庁は地震計データや地盤の揺れやすさから、安平町と千歳市の一部で震度7に相当する揺れがあったと推計。震源近くの複数の地震計データが届いておらず、厚真町でも震度6強程度の揺れになった可能性がある。松森敏幸地震津波監視課長は「1週間程度は最大震度6強程度の地震に注意してほしい」と呼び掛けた。

 各地の震度は次の通り(関係分)▽震度7 厚真町▽震度6強 安平町▽震度6弱 千歳市▽震度5強 苫小牧市、恵庭市、新ひだか町▽震度5弱 白老町、北広島市▽震度4 平取町、浦河町。

 ◇

 地震により、東胆振の各地で被害が発生、停電も起き、市民生活や企業活動に大きな影響が広がった。

 震度6強を観測した安平町では、家の階段から転落したり、割れたガラスでけがをするなどして5人が救急搬送。家屋も全壊4件と半壊2件を確認。町内全域で停電と断水も発生し、町公民館で自衛隊による給水活動も行われた。

 道路が一部隆起し、片側通行の措置が取られた所も。町内の瑞穂ダムでは地滑りが起き、緊急放水している。

 震度7の厚真町では山間部の広範囲で土砂災害が発生。複数の家屋が巻き込まれた。警察などが安否不明者の救助に当たった。同町幌里地区で倒壊家屋の下敷きになった女性(83)が心肺停止状態で発見された。むかわ町では、86歳の男性が自宅で倒れたたんすの下敷きになり死亡。住宅被害も相次いだ。町は鵡川、穂別の両地区に計13カ所の避難所を設け、午前10時までに646人の住民が避難した。日高管内では新ひだか町で1人が死亡。

 苫小牧市では、自宅の階段から転落し骨折した83歳の男性を含め、9人が負傷。白老町では、大きな被害は確認されていない。

 全道的な停電も発生し、影響は広範囲に及んだ。地震の影響で苫東厚真火力発電所をはじめ、道内各所の火力発電所が運転を停止。道内の295万戸に影響が出た。

 停電により、苫小牧市内でも信号機が止まり、道南バスは市内路線バスを運休。新千歳空港では国内線、国際線のターミナルビルを終日閉鎖し、同空港発着する全便の欠航も決めた。JRの列車の運休も相次ぐなど、交通機関も混乱した。

 苫小牧市内の主要な製造業は地震の影響で生産を一時見合わせている。王子製紙苫小牧工場、トヨタ自動車北海道、いすゞエンジン製造北海道の各工場はいずれも操業を全面停止し、生産ラインを点検している。トヨタ北海道の担当者は「停電解除後に生産態勢を復旧させたい」とし、出光興産北海道精油所は発電機を使って製品を一部出荷することも検討している。

 道内で少なくとも120人が重軽傷を負い、札幌市でも家屋倒壊や液状化などの被害が出た。室蘭市では三菱製鋼で一時火災が発生した。

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