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西日本豪雨、続く暮らしの混乱 広島の苫小牧出身者が被災状況語る

2018/7/10配信

 記録的な大雨で大災害に見舞われた西日本。河川の堤防決壊や土砂崩れなどが各地で多発、被害は中国、近畿地方や四国、九州の広範囲に及び、12府県で120人超が死亡、行方不明者も多数に上る。これまでに40人以上の死亡が確認され、甚大な豪雨被害となった広島県の被災地で暮らす苫小牧出身者に電話取材で状況を聞いた。

 苫小牧東高校を卒業し、20歳まで苫小牧で過ごした広島道産子会前会長の小西将(まさる)さん(74)=広島市佐伯区=は「6日から大雨が続き、近くの川の水位があふれそうなところまで上昇した。2車線の幹線道路も、流れてきた土砂で埋まり、1車線しか通行できずに大渋滞になった」と振り返った。

 佐伯区は広島市内でも比較的被害が軽微だった地域。それでも、「多くの道路が通行止めで目的地まで遠回りしないといけない。しばらくは移動に時間がかかりそうだ」と話す。小西さんの長女で、夏休みを利用し親子3人で実家に帰省した小西弘美さん(44)=イギリス・スコットランド在住=は7日ごろに外出した際、用水路から水があふれ出て住宅地が濁流で覆われる光景を車内から目撃した。「河川の土手の斜面が崩壊した場所が何カ所もあった。ガードレールが土砂を食い止めていたが、いつ崩れるかと恐い思いで運転した」と語る。

 水害の影響で物流網も寸断。小雨になった8日に食料品購入でスーパーへ向かったところ、パンや牛乳、豆腐、葉物野菜などは完売状態。「多くの人が食料を買い求めており、お米も品薄。今は家にまだ食料があるものの、これからどうなるか不安」と話した。

 西日本では9日に梅雨明けが発表され、広島市は10日も気温が30度を超える真夏日を観測。将さんの妻泰子さん(71)は「これから熱い日が続く。断水地域の住民が熱中症にならなければいいのだが」と心配した。

 苫小牧で16歳まで暮らしたという同市安芸区の林征子さん(79)は、同市内にある自動車メーカーマツダの本社工場に勤務する長男圭一さん(55)と2人暮らし。自宅から500メートルほど離れた住宅地は土砂崩れに巻き込まれ、道路も通行止めに。地域は一時、陸の孤島のようになり、「復旧には時間がかかりそう」と言う。安芸区の隣にある熊野町でも土砂崩れで10人以上が行方不明の惨事となり、安否を心配する。

 圭一さんは毎日約20キロ離れた会社へ車で通勤しているが、7日は大雨で道路のあちこちが冠水。会社にたどり着けない人も多く、この日の操業は休止となったといい、「自宅までの帰路も各所で通行止め。住宅が流されたり、陥没した道路に車が落ちている光景を目にしながら、200キロほど遠回りしてようやく帰宅できた」と回想。自宅は現在、断水状態で、数日分の食料や水を備蓄しているが、「調理や風呂などに使う水がなくて本当に大変。スーパーにも商品がなく、早急に水道と物流を復旧させてほしい」と訴える。

 21歳まで苫小牧で暮らし、結婚を機に広島県へ移り住んだ中村康子さん(74)は、呉市川尻の山間部にある自宅で1人暮らし。豪雨の影響で6日未明から8日夕方にかけて停電し「1日半ほど懐中電灯の明かりだけで過ごした」と話す。電気は復旧したものの、水道は今も止まったまま。「自宅の井戸から何とか飲み水などを確保している状況」と言う。

 自宅のある高台から下った住宅街は河川の氾濫で冠水。JRは運休し、道路も寸断されて外出もままならない状態といい、「1人暮らしのため不安。苫小牧の友人や妹から毎日、安否確認の電話をもらい助かっている」と話した。豪雨の爪痕が大きく残る中、早く元通りの生活を-と願っている。

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