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オオジシギの保護プロジェクト3年目 日本野鳥の会、初の個体数全道調査

2018/5/16配信

 2016年から5カ年計画で、準絶滅危惧種の渡り鳥オオジシギの保護調査プロジェクトに取り組む日本野鳥の会(東京)は今年、道内300カ所以上で生態調査を展開し、総個体数の推計を試みる。初の全道調査で、苫小牧支部も今月、苫小牧市やむかわ町、浦河町など35カ所で実施する。9月にも集計結果がまとまる見通しだ。

 オオジシギは、北海道を主な繁殖地とするシギ科の仲間で、長いくちばしを持つ体長約30センチの小柄な鳥。「ゴゴゴー」と大きな音を立てて急降下する「ディスプレー飛行」(オスからメスへの求愛行動)も特徴だ。春から夏にかけて日本で過ごし、秋~冬はオーストラリアへ渡る。

 近年は繁殖地の数、個体数共に減少が指摘される中、苫小牧市の勇払原野は重要な生息地の一つに数えられている。

 野鳥の会の保護調査プロジェクトでは16年、渡りルート解析へ、勇払原野でオオジシギに発信機を装着。衛星で追跡した結果、苫小牧から太平洋南部のニューギニア島までの約6000キロを6日間休まずに飛行することを世界で初めて明らかにした。

 17年は勇払原野でディスプレー飛行する個体数を調査。77羽を観察したが、同じ手法で調べた00年比で約30%減少していることが分かった。

 3年目となる今年は総個体数の推計へ、4月28日から5月31日までの期間内で札幌や釧路、函館など道内13支部が各調査対象地域を1平方メートル四方に等分割しての本格的な生態調査を実施。調査結果を区画ごとに表すメッシュ手法を用いるという。

 2人以上で、オオジシギがディスプレー飛行を盛んに行う日の出の30分後から午前8時までの時間帯に実施。1区画当たり10分間、半径200メートル以内にいる個体を目視や飛行する音で確認する。

 苫小牧支部の調査対象地域は胆振東部や石狩管内南部など35カ所で、このうち苫小牧市内は9カ所。

 初回の11日は苫小牧川周辺と樽前で1羽の鳴き声を、2回目の14日は、弁天で5羽の個体をディスプレー音や目視でキャッチ。3回目の15日は一本松町の2カ所で行ったが、オオジシギの鳴き声や姿を確認することはできなかった。

 鷲田善幸支部長は「最近、会員がオオジシギを見掛けたというポイントを選んだが、限られた調査時間の中では、そう簡単に見つけることはできない」と説明。オオジシギの個体数について「住宅地が増えたことで減少していると感じている。世界的にも繁殖地が少ないので、環境面でも保護していかなくてはならない」と語った。

 オオジシギの個体数のデータについては、1985年の調査で、道内の推定個体数3万6000羽という数値が出て以来となり、9月に公表される集計結果が注目される。同会はオオジシギの最新の生息状況を把握し、保全のための資料としたい考えだ。

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集計期間 10/14〜10/21

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