10

21(日)

胆振の
明日の天気

晴れ

16 / 9

主要

木質バイオマス発電所新設へ 日本製紙勇払事業所、2021年度の稼働目指す

2018/5/9配信

 日本製紙(東京)が北海道工場勇払事業所(苫小牧市勇払)の構内で、2021年度をめどに売電専用のバイオマス発電設備の新設を計画していることが分かった。出力は7万4900キロワットで、木質チップなどバイオマス燃料のみの発電所としては国内最大級。同社が道内で同事業を手掛けるのは初めてで、総事業費は200億円を超える見通し。今後、設備の仕様や売電先などを検討し、年内にも最終決定する方針だ。

 同社によると、発電設備はバイオマス燃料だけを燃焼させる専燃方式。製紙事業で培ったノウハウを生かし、国内外から集荷した木質チップ、東南アジアからヤシ殻(パーム油残さ)、道産未利用材を原料に発電する。電力はすべて再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)を利用して売電する。

 同事業所は新聞用紙や印刷用紙などを生産。発電設備の新設について本社広報室は「土地が広く、札幌に近い優位性がある」と説明する。実現すれば釧路工場内の石炭火力発電所に続いて道内2カ所目となる。

 年間発電量は6億キロワット時程度。出力規模としてはJXTGエネルギーなどが出資する企業が室蘭市内で建設を進めるバイオマス発電所と同水準で、一般家庭で約7万5000世帯から十数万世帯の使用量に相当する。日本製紙は今後、他社との連携や設備仕様など詳細を協議し、環境アセスメントを行う方針。建設には2年ほどかかる見込みだ。

 同社は、製紙原材料用の木材の集荷網を生かし、製紙工場の自家発電設備から余剰電力を電力会社に売電する事業を展開。11年3月に発生した東日本大震災以降、原発停止による電力不足が予想されたため、同年12月にエネルギー事業推進室を新設。13年6月にはエネルギー事業本部に昇格し、組織を拡大させた。

 成長分野であるエネルギー事業を商機として着目。八代工場(熊本県八代市)の敷地内に木質バイオマス100%の発電所(出力5000キロワット)を建設し、15年6月から営業運転を開始している。

 また、石巻工場(宮城県石巻市)では三菱商事と合同で発電事業会社を設立。隣接する敷地内に石炭と木質バイオマスの混焼による発電所(同14万9000キロワット)を建設し、18年3月から稼働している。

 同社は「勇払事業所の計画は今後詳細を検討する。事業化が決まった段階できちんと発表したい」としている。

週間ランキング

集計期間 10/14〜10/21

お知らせ

受付

苫小牧民報社から