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身体装着型介護ロボット導入 腰痛めず職員から好評-社会福祉法人緑陽会

2018/5/4配信

 苫小牧市内で高齢者施設を運営する社会福祉法人緑陽会(佐藤英美理事長)は、施設介護職員の労働負担を軽くする身体装着型介護ロボットを近く導入する。身体的負担の重さで腰痛などに悩み、離職する職員も少なくないとされる介護業界。緑陽会は、ロボットの活用で職員の負担軽減と定着を促す。一般財団法人北海道介護ロボット推進協議会(札幌市)によると、身体装着型を採用している事例は、道内ではまだ少ないという。

 緑陽会が導入するのは、東京理科大学発ベンチャー企業のイノフィス(東京)が開発した「腰補助用マッスルスーツ」(1台70万~80万円)。本体を背負うように装着し、手動の圧縮空気でゴムチューブを伸縮させ、前かがみや持ち上げなどに必要な力を補う。電力を一切使わずに腰部の筋肉負担を軽減させる装置で、高齢者の介護作業に必要な労力を従来の3分の1程度に少なくできるという。

 緑陽会は2017年度、苫小牧市のイノベーション基盤構築事業を活用し、イノフィスとの共同で身体装着型介護ロボットの実証実験を実施。同社からマッスルスーツ2台を借り受け、運営する特別養護老人ホーム樽前緑樹園で介護業務に携わる職員19人に使用してもらい、効果を調べた。

 昨年12月から今年2月までの実験の結果、職員から「腰の筋肉負担が軽減された」などと好評を得たという。一方で本体重量が約5キロあるため、長時間使用に不向きといった課題や、ベッド周りなど狭いスペースで介助する際に作業しにくいなどの問題も判明。このため、施設へのマッスルスーツ導入後も実証実験の位置付けで活用していく。緑陽会は「どのような介護現場で使えば効果的なのかも含めて検証していきたい」(安ヶ平さつき本部企画室副主任)と言う。開発に当たったイノフィスも「現場で確認された課題を改良に生かしたい」と話す。

 東胆振1市4町の各自治体によると、身体装着型の介護ロボットを採用している高齢者施設はこれまでになく、東胆振では緑陽会が初とみられる。緑陽会は「身体負担が軽減できれば、職員は年齢を重ねても現場で長く働き続けられるし、離職防止にもつながる。実証実験の結果は資料にまとめており、医療福祉関係者に提供していきたい」としている。

 関係者によると、介護ロボットを活用する高齢者施設のほとんどが国などの補助金で導入している。道保健福祉部のまとめでは16、17年度の2カ年の導入採択は22件。施設のベッドに設置したセンサーで要介護の高齢者の動きを把握する見守り型ロボットが多いという。北海道介護ロボット推進協議会は「身体装着型は札幌市の一部施設が導入しているものの、事例はまだ少ない」と話している。

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