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苫小牧市丸山の林道で、救援出動の男性1人死亡 低気圧で荒天、被害広がる

2018/3/2配信

 急速に発達した低気圧の影響で、道内は1日から2日にかけて暴風雪など荒れた天気に見舞われた。この影響で苫小牧市丸山の林道では、雪で走行できなくなった車の男性と、救援のロードサービス会社従業員の男性ら計4人が一時遭難し、従業員1人が死亡、3人が救助された。千歳市幌美内の支笏湖畔にある温泉旅館の宿泊客や従業員も、大雪による周辺道路の封鎖により孤立状態になるなど被害が広がった。

 札幌管区気象台によると、北上した低気圧は2日にかけて北海道付近を通過、オホーツク海へ進み、道内は各地で暴風雪や大雪など荒れた天気となった。胆振日高地方も荒天に見舞われ、1日から2日正午までの最大瞬間風速は苫小牧市で23・3メートル、えりも町えりも岬で44・3メートル、浦河町で37・4メートルなどを記録。2日正午までの24時間降雪量は苫小牧市9センチ、日高町29センチ、登別市28センチなどを観測した。

 悪天候の影響は各方面で発生した。1日午後には苫小牧市丸山の林道で、雪で動けなくなった車の男性と、車2台で救援に向かったロードサービス会社フロムワン(北広島市)の男性従業員3人の合わせて4人が一時遭難。従業員1人が死亡した。

 苫小牧署の調べによると、死亡したのは同社従業員で千歳市勇舞の筒井智寛さん(28)。救助されたのは、同社従業員で千歳市勇舞の有路将規さん(36)と江別市野幌町の嶋崎純一さん(42)、苫小牧市表町のNHK苫小牧支局記者横山寛生さん(27)。

 同署などよると、1日午後5時15分ごろ、「道に迷っている」とロードサービス会社の従業員から110番通報があり、警察や消防、災害派遣要請を受けた自衛隊などが捜索に当たった。2日午前3時半ごろ、林道付近で倒れていた筒井さんを発見。千歳市内の病院へ搬送したが、約2時間後に死亡が確認された。車内で待機していた他の3人は同日午前4時20分ごろ、無事に救助された。

 一方、千歳市幌美内の丸駒温泉旅館は1日、大雪による国道453号と道道丸駒線の通行止めで孤立化。宿泊客約70人のほか、従業員19人が帰宅できず、同旅館で一夜を明かした。2日午後1時現在も宿泊客や従業員らが旅館で待機しているが、通行止め解除のめどは立っていない。

 また、荒天により、苫小牧市と白老町の小中学校の計45校が1日に続き2日も臨時休校。交通機関ではJR北海道は2日午前10時までに特急列車37本をはじめ函館線、千歳線、室蘭線など計303本の運休を決めた。苫小牧港発着の旅客フェリーは同日午前11時現在、太平洋フェリー、商船三井フェリー、新日本海フェリーの各運航便で到着に遅れが出ている。新千歳空港は同日午前10時現在、稚内や中標津、青森や秋田といった東北地方を中心に31便が欠航または欠航を決めた。

 道路では、同日午前11時現在、国道276号の苫小牧市丸山―後志管内喜茂別町双葉までの42・1キロ区間、国道336号のえりも町庶野―十勝管内広尾町音調津の21・9キロ区間が通行止めになっている。

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