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「どんど焼き」は正月飾りを燃やし祈る神事 家庭ごみに関係者困惑

2018/1/20配信

 苫小牧市宮前町の錦岡樽前山神社で毎年1月15日の小正月に行っている「どんど焼き」に近年、正月飾り以外の家庭の不要品が持ち込まれるケースが増え、神社関係者を困惑させている。今年も写真や雑誌の束といった家庭ごみのほか、人形なども収集所に運び込まれた。焼却できない物は業者に依頼して処分するしかなく、市民にモラルの向上が求められている。

 同神社の行事は、氏子総代と呼ばれる地域住民が運営しており、今月15日のどんど焼きには氏子総代の男性ら6人が朝から神社敷地内にある収集小屋「松納庫」に集まった。

 男性の1人が扉を開けると、ぎっしりと詰め込まれた物品が、どさどさと外に崩れ出た。多くがビニール袋や紙袋に入っており、男性らは中を確認しながら手際よく運び出していく。「何だこれは」。1人の男性が正月飾りの山の中にあった段ボール箱を開け、驚きの声を上げた。中には大量の縫いぐるみ。その傍らで別の男性は袋から鏡餅を取り出した。「どんど焼きの対象ではないと何度も知らせているのに」とため息をついた。

 どんど焼きは正月飾りやしめ縄などを燃やし、その年の無病息災を祈る神事。同神社ではその1週間ほど前から収集小屋の鍵を開け、昼夜を問わず自由に正月飾りなどを持ち込めるようにしている。厳密に言えばどんど焼き対象外の札やお守りなど神社に由来するものも受け入れている。

 神棚に上げた餅やミカンは燃やすことができないので家庭で消費するよう小屋に文書を掲げているが、中には大量の鏡餅をはじめ年賀状、白装束、線香の燃え残り、カレンダー、財布など家庭の不要品が多数置かれていた。ケース入りのひな人形や木製のこけしまであり、氏子総代の男性らも「どうしてこんなものが…」とあきれていた。

 過去にはおむつや遺影、位牌(いはい)が持ち込まれていたことも。氏子総代として長年、どんど焼きに携わってきた近野勝利さん(82)=青雲町=は「持ち込まれる不要品は、年々増えているように感じる」と言う。2013年のごみ有料化後にその傾向が強まり、「どんど焼きはごみを燃やす行事ではなく、大切な神事。意味を正しく理解してもらいたい」と話す。

 市内高丘の樽前山神社では社務所に神職らが常駐しているためか、不要品の持ち込みは目立たないという。しかし、全国の多くの神社で錦岡樽前山神社と同様の問題が発生。正月飾りなどに混入した乾電池やスプレー缶が破裂し、参拝者がけがを負う事故も起きている。

 錦岡樽前山神社の関係者は、持ち込まれたものを一つずつ確認し、火の中に投入しているが氏子総代の高齢化が進み、仕分け作業は重労働に。法人の責任役員を務める山田孝治さん(77)=宮前町=は「ここは地域の支え合いで成り立っている神社。皆さんのご協力をお願いしたい」と呼び掛けている。

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