10

24(水)

胆振の
明日の天気

晴れ

17 / 10

主要

地域交通の行方不透明 鵡川-様似間不通から3年-JR日高線

2018/1/6配信

 2015年1月の高波被害でJR日高線鵡川―様似間(116キロ)が不通となってから、7日で3年を迎える。膨大な復旧費を踏まえてJR北海道が打ち出した廃線とバス転換の方針に対し、沿線7町が反発。鉄路を生かした公共交通の方向性を模索しているが、結論に至っていない。一方、観光客の減少など長引く不通による影響も出ており、観光関連の関係者から早期対策を求める声が上がっている。

 日高線は15年1月7日から、苫小牧―様似間の路線全体の約8割を占める鵡川―様似間で運休に入り、JR北が現在も代行バスを運行している。沿線7町(日高町、平取町、新冠町、新ひだか町、浦河町、様似町、えりも町)とJR北は復旧に向けて協議を進めたが、16年8月の連続台風で被害が拡大。運行再開に掛かる費用は100億円以上に膨らむため、JR北は復旧を断念。同年12月に同区間の廃線とバス転換の方針を表明した。

 鉄路再開を前提にJR北と協議を続けた沿線自治体は、急転直下の廃線方針に強く反発。17年4月に「JR日高線(鵡川―様似間)沿線地域の公共交通に関する調査・検討協議会」を設置。鉄路を生かした公共交通として、鉄道と道路を走るデュアル・モード・ビークル(DMV)や、鉄道施設活用のバス高速輸送システム(BRT)などの導入を検討しているが、初期費用はBRTで105億円、DMVで47億円に上り、年間収支はいずれも赤字になると試算。沿線自治体は鉄路存続を諦めていないものの、多額な費用面の課題に直面し、地域交通の方向性はまだまとまらない状況にある。

 3年にわたる不通は、通学や通院などで列車を利用していた住民のほか、地域の観光産業にも影響をもたらしている。新ひだか観光協会によると、JR静内駅に併設する観光情報センターの来館者数は、日高線の不通前に比べ2割ほど減ったという。同センターで販売している物産品の売り上げも落ち込み、同協会の下条道寿事務局長は「列車が動いていた時は、駅に観光客などが集まり、にぎやかだった。しかし、今は寂しい限りだ」と話す。

 様似町のアポイ山荘も影響を受けている。本州方面から宿泊予約が入っても、代行バスの不便さからキャンセルされるケースもあるといい、同山荘の三国昭博支配人は「関係機関はスピード感を持って地域の公共交通に関する結論を出し、交通システムを向上させないと、観光客の足がますます遠のいてしまう」と懸念した。

週間ランキング

集計期間 10/17〜10/24

お知らせ

受付

苫小牧民報社から