マイクを握り半世紀 立花美樹さん、歌手生活の節目
2017/11/2配信
声が続く限り歌いたい―。苫小牧市を拠点に活動する歌手の立花美樹さんは今年、歌手活動50周年を迎えた。「皆さんの笑顔が見たい」と、半世紀にわたってマイクを握り続けてきた立花さん。7日には、市内住吉町のホワイトパークサンシャインで歌人生50周年を記念したディナーショーを開催。支え続けた家族や応援者への感謝を込めた歌声を披露する。
三笠市出身の立花さんは、16歳で津軽民謡の大家、三代目津軽家すわ子さん=青森県=の内弟子として入門。厳しい芸能の世界に涙を流すこともあったが、「母さんに苦労は掛けられないと思い、家に戻ることはしなかった」と回顧。1982年に民謡「津軽あいや節」「リンゴ節」(フォークレコード)を発表後、84年に演歌歌手としてデビューした。
全道各地の祭りやイベントでのステージをこなしながら、苫小牧や近郊でカラオケ教室を主宰。30年間にわたって市高齢者福祉センターで講師活動も続けてきた。「講師をしていると、生徒の皆さんからいろんなことを教えられる。お金では得られない、とても貴重な経験」と話す。
歌手活動と並行して2011年からは、ハンドメードイベント「びおら」を主催する。娘の相馬美智恵さんと2人で始めた取り組みで、目玉は出店者から集めた品を詰め合わせた福袋。福袋の売り上げは苫民ボランティア振興基金などを通じて市内の福祉活動の振興に充ててきた。その原点となったのは、「困っている人のために」と毎年寄付活動を行っていた母の姿だ。
ディナーショーでは自身の原点を見詰め直す意味も込め、民謡を中心としたステージを予定している。50周年の節目に当たり、立花さんは「自分でもよくやってこれたなとつくづく思う。今まで出会った皆さんに教えられたことを忘れず、これからも歌い続けたい」と語った。