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苫駒大経営移管に不透明感 大学設置者変更の認可申請に注目

2017/10/12配信

 学校法人京都育英館(京都市、松尾英孝理事長)への苫小牧駒沢大学の経営移管の実現に不透明感が増している。2018年度の移管を目指し、苫駒大を運営する学校法人駒沢大学(東京)と京都育英館が準備を進めているものの、駒大と深い関係にある宗教法人曹洞宗と一部学生の反発が強く、白紙撤回を求める学生などの訴訟もいまだ解決に至っていないからだ。こうした状態を背景に、移管に絡む大学設置者変更の認可申請をいったん保留とした文部科学省側は早ければ月内にも再び判断を出す見通しだが、松尾理事長は本紙の取材に「仮に再び保留となれば、経営を引き継ぐこと自体を見直さざるを得ない」と説明。大学移管は予断を許さない状況にある。

 文科省の大学設置・学校法人審議会は8月25日の答申で、苫駒大の設置者変更申請の可否について保留とした。京都育英館への経営移管に対し、駒大の母体とも言える曹洞宗の宗務庁(東京)が反発。苫駒大の一部学生と駒大の一部理事も撤回を求めて裁判所へ訴えるなど、混乱の状況が背景にあるとみられる。

 同審議会の次の答申は早ければ今月下旬にも出る見通しだが、関係者の反発と白紙撤回の声が収まらない中で再び保留となる可能性も否定できない。苫駒大側は、18年度の学生募集開始を念頭に、今月中の答申で認可が下りることを強く期待。川島和浩学長は「認可が下り次第、速やかに学生募集に着手できるよう準備を進めているが、何とか今月内に認可を受けることができれば」と語る。認可が遅れれば遅れるほど、学生募集に大きな影響を及ぼすからだ。

 反発に対し大学側や京都育英館は善処に動いてきた。入学と卒業の校名が異なることを不服とした学生の声を受け、駒大は9月4日、現在の1年生が卒業する21年3月まで苫駒大の名称を継続すると発表。曹洞宗僧侶の養成機関でもある苫駒大の仏教専修科カリキュラムについて、京都育英館も「移管後もカリキュラムを維持し、在学生に不利益が出ないようにする」との考えを示していた。しかし、仏教専修科で学んだ学生に僧侶資格(2等教師)を与える曹洞宗宗務庁と駒大のカリキュラム維持に関する協議も進んでいない状況にある。

 同審議会の答申の行方が注目される中、松尾理事長は本紙の取材に「今月の答申で再び保留になったり、仮に不認可となれば、経営移管自体を見直さざるを得ない。私たちとしては(移管に反対する関係者に)歩み寄ったつもりでいたが、理解が得られないのかもしれない」と説明。「仮に移管が再来年度へずれ込めば、大学への信頼が得られなくなり、再生していくことが難しくなる」とし、場合によっては苫小牧での大学経営方針から手を引く考えを示唆。今月31日に苫小牧市役所で記者会見を開き、今後の方針について説明するとした。

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