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海外事業者の売り込み活発 IR誘致に力入れる苫小牧市

2017/9/11配信

 カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を表明している苫小牧市に対し、リゾート開発に関わる海外事業者が売り込みに躍起だ。これまでに10社程度が苫小牧を訪れ、今年に入ってからは6社を数える。施設の具体的な制度設計を示すIR実施法案が秋の臨時国会にも提出される中、ビジネスチャンスを狙い、誘致に力を入れる苫小牧市との関係構築を目指した事業者のアピールが熱を帯びている。

 ■苫小牧に"熱視線"

 5月中旬、世界3カ国で20以上のIRを手掛けるカナダの投資会社クレアベストの役員が来苫。苫小牧商工会議所や市幹部と面会し、IR整備地としての苫小牧の優位性について熱弁を振るった。同社は、国際路線を持つ新千歳空港へのアクセスの良さ、広大な土地、自然の豊かさといった立地や環境を高く評価した上で、「わが社にはIRに関する高いノウハウがある」と強みをアピールした。

 海外事業者の苫小牧への売り込みや視察は2年ほど前から始まっているが、その動きは今年に入って加速している。2月に世界有数のIR企業ハードロック・インターナショナル(米国フロリダ州)のトップ、ジェームズ・アレン会長が来苫して以降、海外事業者が続々と苫小牧入り。11日もギャラクシー・エンターテイメント(マカオ)の日本法人代表などが商工会議所などを訪れ、今年、来苫した事業者数は6社に上る。中には地元連携を見据えて市内に事務所の開設を計画するなど、動きは活発化している。

 IR事業者が売り込みに力を注いでいるのは、「先進国で最後の未開拓大規模マーケット」として日本に注目しているためだ。道内では苫小牧市、釧路市、後志管内留寿都村の3自治体が誘致を目指している中、苫小牧の立地の優位性に対する事業者の関心は高い。

 市は事業者を対象に苫小牧への投資の意向をつかむ調査を進め、その締め切りを22日に控えている中、「事業者の来苫は地元の意向を聴き取る狙いもあるのだろう」とみる関係者は多い。

 ■今年度内にマスタープラン策定

 市の投資意向調査はIRのコンセプトや施設構成、事業計画、イメージパース図、近隣・道内観光地との連携、インフラ整備に係る要望など、全体構想が分かる内容として提案することを求めている。海外事業者への事前聴き取りでは「10社前後から提案レポートを提出する意向が示された」(市の担当者)と言い、このうち1社は国内ゼネコンになる見通しという。

 寄せられた提案は、市が内容を精査。有力案を絞り込んだ上で、11月ごろをめどに直接、海外事業者に出向いて詳細を聴き取る方針だ。市は今年度内に策定する「苫小牧版IRマスタープラン」に事業者提案を反映することを想定。意向調査は、苫小牧IRの方向性を位置付ける重要なステップの一つになると言える。

 日本政府有識者会議が7月31日に発表したIR運営規則の報告書では、国内で開業できる見通しのIR整備地区は2~3カ所。これに対し約20の自治体が誘致を表明し、道内では候補地を一本化する動きも予想される。

 道の高橋はるみ知事はIR誘致に前向きな姿勢を見せるものの、カジノによるギャンブル依存症などリスクも指摘される中で、実施法が示された上で慎重に協議していく考え。国内の候補地認定は早くても2020年以降とされ、国内の誘致レースは激しさを増す見通しだ。苫小牧市の担当者は「IR誘致を進めるのは人口減少に対応するため。地域にもビジネスチャンスという恩恵は必ずある」と実現に期待を寄せる。

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