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安らかな眠り神に祈る 苫小牧市美術博物館保管の先祖の遺骨

2017/6/26配信

 苫小牧市内の遺跡から見つかった江戸時代のアイヌ民族の遺骨2体が保管されている市美術博物館で25日、苫小牧アイヌ協会(澤田一憲会長)による先祖供養の儀式が初めて行われた。

 同協会や千歳市の関係者ら40人余りが同館前でカムイノミ、イチャルパの伝統儀式に臨み、同館に保管されている遺骨を供養。祭壇に供物をささげ、先祖の安らかな眠りを神々に祈った。

 同館には、1954年に美沢の「植村B遺跡」、63年に植苗の「タプコプB遺跡」で見つかったアイヌ民族の遺骨と副葬品が埋蔵文化財として保管されている。いずれも江戸時代に当たるアイヌ文化期の成人男性の遺骨とみられる。

 多数のアイヌ民族の遺骨が全国の大学に研究目的で保管されていた問題に絡み、同館にも2体あることが知られるようになり、同協会が供養を企画した。

 同協会は、白老町で2020年開設のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間」関連で整備される慰霊施設に、同館保管の遺骨2体をいったん収めた後、「苫小牧に慰霊碑を建てて遺骨を移し、供養していきたい」(澤田会長)としている。

 大学以外でアイヌ民族の遺骨を保管している道内の施設は、同館の他、北海道博物館、市立函館博物館、伊達市噴火湾文化研究所など11施設ある。

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