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ハードロックの会長来苫 日本でのIR事業に意欲

2017/2/25配信

 世界各国でカジノ施設やホテルなどを運営する米娯楽企業ハードロック・インターナショナル(フロリダ州オーランド)のトップ、ジェームズ・アレン会長が24日、苫小牧市を訪れ、地元経済界でつくる苫小牧統合型リゾート(IR)推進協議会の役員らと懇談した。カジノを解禁するIR推進法の施行を受けて、アレン会長は日本進出に強い意欲を示しており、懇談でも同社の事業をアピール。世界的娯楽企業のトップの来苫に、同協議会はIR誘致の実現に期待感を高めた。

 同社は、米フロリダ州のホテル・カジノ施設「ハードロックタンパ」をはじめ、世界74カ国でカジノやホテル、飲食店などを展開。日本では東京などで「ハードロックカフェ」を6店運営している。IR推進法を受けて1月、日本法人を立ち上げ、2022年にも国内でのIR開業を目指し準備を開始。アレン会長は政府関係者との面談や、IR誘致に動く自治体との関係構築などを目的に20日に来日し、苫小牧にはその一環で訪れた。道内では唯一の訪問先となった。

 市内のホテルで開かれた懇談会には、アレン会長や日本支社のエドワード・トレーシーCEO(最高経営責任者)、ダニエル・チェン上級副社長(アジアビジネス開発担当)と、同協議会の藤田博章会長(苫小牧商工会議所名誉会頭)など役員らが出席。藤田会長は「自然共生型IRをコンセプトに苫小牧版IR構想づくりを進めている」と同協議会の活動を紹介し、「(IR候補地として)新千歳空港から車で10分の距離にある場所を考えている。地主も3人しかいないので、空港とIRを結ぶモノレールが容易に整備でき、空港からたくさんの客を呼び込むことができる」と苫小牧の魅力をPRした。

 アレン会長は、自社の財務力や業績などについて「健全なバランスシートで高い格付け評価をされている」と説明。日本進出に当たっては「地域住民の理解に努め、地域の文化や労働環境、慣習などを尊重しビジネス展開していきたい」と述べた。また、同社のギャンブル依存症対策の取り組みも紹介し、「対策プログラムはすでに実績があり、日本でも対策支援ができると思っている」と強調した。

 この後、記者会見に臨んだアレン会長は「IR事業をめぐる規制や税率がどうなるか分からないため、進出先として決まっている場所はまだない」と話した。

 一方、藤田会長は本紙の取材に「世界的企業から、北海道はIR運営地として非常に有力だと言ってもらえたので、誘致へ今後も精力的に取り組みたい」と実現への期待感を強めた。

 アレン会長は苫小牧市役所も訪れ、面会した岩倉博文市長は「市として苫小牧IR構想の中身を詰める作業に入るので、IRはカジノだけではないというアイデアを提案してほしい」と要請。アレン会長も「地元と協力していきたいと強く思っている」と、求めに応える考えを示した。
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