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JR日高線 鵡川ー様似間不通から2年

2017/1/7配信

 2015年1月の高波被害でJR日高線鵡川―様似間(116キロ)が不通となって7日で2年を迎えた。沿線自治体とJR北海道が復旧に向けた協議を進めていた中、JRは昨年12月下旬に同区間の廃止とバス転換の方針を表明。沿線自治体の首長らは反発しており、JRの方針に沿線地域がどう向き合うか、その行方が注目される。

 「まさか廃線、バス転換の議論になるとは。被災当時は思ってもみなかったことだ」。不通から2年を迎え、日高町の三輪茂町長はそう振り返り、「復旧に向けて議論を続けてきたのに、JRの唐突な提案には憤りを感じる」と語気を強める。日高町村会長の小竹国昭・新冠町長も「今後も全線復旧を求める姿勢に変わりはない」とし、鉄路維持に向けて協議に臨む構えだ。

 日高線をめぐっては、昨年8月の連続台風で被害が拡大。JRは復旧費が約86億円に膨らむと試算した。厳しい経営状況にある中で昨年12月21日、沿線自治体に対し、復旧を断念して廃線とし、バスに転換する方針を表明。道、沿線自治体でつくる沿線自治体協議会の場で、今月中にも改めて廃線方針を示す考えだ。

 「100キロ以上に及ぶ長大路線について、JRと自治体だけで簡単に結論を出すべきではない」。浦河町の池田拓町長はJRの廃線方針に応じない姿勢を示し、「全線復旧という前提の下で沿線7町が結束し粘り強くJRと協議していきたい」と力を込める。えりも町の岩本溥叙町長も「時間がかかったとしても、全線復旧は求めていくべきだ」と強調。一方、廃線方針に反発しながらも、平取町の川上満町長は「現実的な状況を踏まえて協議していかなければならないだろう」と話す。

 沿線7町は基本的に全線復旧を求めていく構えでいるが、鉄路存続に対する首長らの考え方には、若干の温度差もあるという。ある町長は、これまでの話し合いの経緯を振り返り、「町長同士が腹を割って話すことはなかった」と指摘。「廃線方針のJRに対し、沿線自治体7町が一枚岩になって対峙(たいじ)していくことが重要だ」と強調する。

 新ひだか町の酒井芳秀町長も「各町の意見はまとまっておらず、今後の協議は五里霧中の状態。7町長が胸襟を開いて話し合わなければならない」と言う。

 JR北海道は昨年11月、道内全路線の約半分に当たる10路線13区間(1237・2キロ)を「JR単独では維持が困難な路線」と位置付け、鉄道事業の抜本的な見直しを表明。維持困難路線の各線区ごとに沿線自治体と協議していきたい考えだが、地元費用負担が求められる協議に沿線自治体の反発も予想され、協議は難航する見通しだ。

 路線存続のための多額な地元負担を求められ、それを拒否すると、廃線、バス転換の方針に変わっていった日高線。JRの事業見直し対象となった道内各路線で、日高線と同様な協議の過程を踏む可能性も否定できず、様似町の坂下一幸町長は「地元負担に応じられる自治体はなく、国、道の積極的な関与が必要だ」と指摘する。新ひだか町の酒井町長は「そもそもは国鉄の分割民営化が招いた事態。国が大胆な鉄路維持の政策を出すべきだ」とし、「路線ごとに協議を進めるのではなく、全道レベルの協議会を設置し、道内の鉄路をどうすべきかを議論しなければならない」と訴えた。

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