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コウモリダコ化石発見 穂別から初の産出-むかわ町立穂別博物館

2016/12/2配信

 むかわ町立穂別博物館は1日、同町穂別地区の富内で、白亜紀前期(約8600万年~8000万年前)の大型コウモリダコの下顎化石が発見された―と発表した。同博物館や東京大学の棚部一成名誉教授らの研究チームにより、過去にカナダ・バンクーバー島や留萌管内苫前町で見つかったコウモリダコ目のナナイモテウティス・ジェレッツキイの同種と判明。化石は同館内に常設展示している。

 今回発見された化石は、ハドロサウルス科恐竜化石のクリーニング練習用だった岩石から昨年12月に見つかった。クリーニング用の化石入り岩石を採集、寄贈したのは、恐竜化石の発見者でもある堀田良幸氏だった。

 下顎の化石の大きさから、このコウモリダコは全長1・1メートルと推定。時代は白亜紀サントニアン期~カンパニアン期前期で、海生爬虫(はちゅう)類のモササウルス類ティロサウルスや、クビナガリュウとほぼ同時期に生息していたと考えられるという。

 イカやタコを含む鞘形(しょうけい)類の化石は、内殻の退化や消失などで記録が乏しく、今回の発見は今後の研究や調査の貴重な資料となる。

 研究チームは、オランダのエルゼビアー社発行の英文学術誌(電子版)に論文発表。論文では苫前町や羽幌町、むかわ町穂別の3カ所から産出した七つの鞘形亜綱の顎器化石について報告した。

 共同執筆者の同館の西村智弘学芸員は「これまでは道北でしか見つかっておらず、穂別では初めての産出。この地域の当時の海洋環境をより詳しく知ることができる資料だ」としている。
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