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北海道胆振東部地震

苫小牧市、防災計画見直しへ 胆振東部地震教訓に改善

2019/3/11配信

 苫小牧市は2020年度をめどに、地域防災計画の見直しを図る方針だ。昨年9月の胆振東部地震を教訓に災害対応マニュアルを改善し、計画に反映させる。政府の地震調査委員会が2月、東日本大震災の巨大地震を引き起こした日本海溝について、今後30年以内に宮城県沖で90%の高い確率で大地震が起きると予測するなど、日本海溝の他、北海道沖の千島海溝の地震被害想定の動きを踏まえ、将来的に防災計画の抜本的な改定も視野に入れている。

 地域防災計画は災害対策基本法に基づき、地域の災害に備えて予防や応急対策、復旧事業、災害対策などの観点で自治体や関係機関が協議し策定する計画。苫小牧市は1995年の阪神・淡路大震災の発生後、96年度から2カ年かけて各種災害の影響評価「防災アセスメント」を行った上で98年3月に策定。東日本大震災など大災害が発生するつど、部分改定してきた。

 こうした中で昨年9月に胆振東部地震が発生。苫小牧は震度5強を観測し、大規模停電も起きたため、市は初めて市内すべての避難所を開設。現行の個別の対応マニュアルに沿って全職員が災害対応に当たったが、避難所の開設運営や備蓄品の在り方、職員の情報伝達など想定外の課題も浮上した。このため、市は現在、胆振東部地震の対応に関し、個別事案ごとの検証作業を進めており、マニュアルの改善を図って20年度中に防災計画に反映させる方針だ。

 マニュアル改定は通常、防災計画で一定の指針を示した上で作業に入る。しかし、今回は緊急性を重視し、先行可能な対策は早期にマニュアルに取り入れながら、防災計画を見直していくボトムアップ型で進めるという。

 市教育委員会は学校防災マニュアルについて、夜間や停電時の教職員の参集方法や避難所運営の市のマニュアルとの整合性などで課題があったとして、19年度の前半までに改定を図り、学校に周知する考えだ。

 市は、国が検証作業中の海溝型地震の被害想定の動向も注視する。地震調査委員会は17年12月、北海道東部沖の千島海溝でマグニチュード(M)8・8程度以上の巨大地震が今後30年以内に起きる確率を7~40%と推定。今年2月には東北沖の日本海溝について、今後30年以内に宮城県沖でM7級が90%の確率で起きるとした他、青森県沖でもM8級を想定し、警鐘を鳴らした。

 市は現行の防災計画の被害想定よりも大きな被害が出る可能性があるため、国や道などによる最新の被害予測が示された段階で、新たな防災アセスメント実施を含めて地域防災計画の大幅な見直しも考えている。

 市民生活部の片原雄司部長は「防災計画策定から20年以上が経過した中、北海道でも大地震を経験し、大幅な見直しが必要と考えている。そうなれば前回と同規模の費用や策定期間が発生するだろう」としている。

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