土砂災害犠牲者の慰霊式 復興への決意新たに-厚真町
2018/12/15配信
厚真町は15日、9月に発生した胆振東部地震の土砂災害で犠牲になった町民36人の慰霊式を同町総合福祉センターで開いた。遺族や関係者ら577人が参列。黙とうをささげて献花し、復興への決意を新たにした。
9月6日の発生から14日で100日たった。宮坂尚市朗町長は式辞で犠牲になった一人ひとりの名前を読み上げ、「伝えたい言葉も残せず、愛する家族を案ずる暇もなく、さぞ無念であったと思う」と述べ、「皆さんの歩んだ足跡や人生は、残された町民がしっかりと受け継いで、必ずや復旧復興を成し遂げたい」と決意を表明した。
裏山の土砂崩れに巻き込まれて命を落とした同町朝日地区の畑島武司さん(86)と富子さん(81)の次男、武夫さん(57)が参列した遺族107人を代表してあいさつ。「突然の別れが信じ難い残念だが、故人はいつまでも立ち止まっていることを望んでいないと思う」と語り、「この式を契機に、後世にも誇れる厚真に復興することを約束します」と誓った。
その後、参列者全員が献花し、手を合わせながら故人をしのんだ。
式に参列した同町朝日地区の上田俊行さん(72)は「地震で多くの知人を亡くした」と語り、「安らかに眠ってほしいと思いながら献花しました」と話していた。