4

20(土)

胆振の
明日の天気

くもり 昼前 から 夕方 晴れ

14 / 8

北海道胆振東部地震

斜面崩壊や液状化の原因、地震調査の結果報告 北大研究者が緊急フォーラム

2018/10/23配信

 北海道で初めて震度7を観測した胆振東部地震を受け、北海道大学の地震学や砂防学、経済学など幅広い分野の研究者らが、今回の地震の調査や研究について報告する「胆振東部地震緊急フォーラム」が22日、札幌市の北大学術交流会館で開かれた。当初の定員を超える約300人の一般市民や研修者らが来場し、主催者がフォーラムを中継する会場を急きょ増やすなど、関心の高さをうかがわた。

 北大突発災害防災・減災共同プロジェクト拠点と北大大学院公共政策学連携研究部の主催。地震学や砂防学、地盤工学、建築工学、経済学、防災政策の研究者6人がそれぞれ緊急報告を行い、教訓化をテーマに討論も展開した。

 同大学院理学研究院の谷岡勇市郞教授(地震学)は、今回の地震について「日高衝突帯の西縁で起き、高角逆断層が大きく動いた。現在分かっている石狩低地東縁断層に関する見直しが必要になるかもしれない」と指摘した。同大学院農学研究院の小山内信智特任教授(砂防学)は、厚真町で大規模に発生した山林の斜面崩壊の特徴について「緩やかな斜面でも、長距離の移動が見られた。このリスク評価を、どう活用するかは今後の課題」と説明した。

 また、同大学院工学研究院の渡部要一教授(地盤工学)は、苫小牧港・東港や札幌市清田区の液状化現象などの調査結果を紹介し、「北海道の問題として特殊土の火山灰について把握していかないと、大きな意味での災害対策にならない」と訴えた。

 北大の研究者らは大規模災害の対策や復興、支援の在り方などを探る「広域複合災害研究センター」(仮称)を大学に設置する検討を進めており、今後も市民への情報発信の機会をつくっていく考えという。

紙面ビューアー
ニュースカレンダー

週間ランキング

集計期間 04/12 〜 04/19

受付

苫小牧民報社から

クリップ保存しました
マイページへ
クリップ削除しました
マイページへ
会員登録するとクリップ登録機能が使えます。
詳しくはこちら