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利用拡大へ魅力づくり ガイド育成も力-白老・仙台藩白老元陣屋資料館

2019/5/25配信

 白老町の仙台藩白老元陣屋資料館は、同町で整備が進む民族共生象徴空間(ウポポイ)の来春オープンを見据えて今年度、施設や史跡の利用拡大策に着手する。アイヌ文化復興拠点ウポポイの開設で国内外から訪れる観光客を取り込むため、魅力ある資料館づくりを進める。今年は来館者にスマートフォン(多機能携帯電話)を貸し出し、館内の展示物や国指定史跡「白老仙台藩陣屋跡」を多言語で音声ガイダンスする仕組みを導入。ボランティアガイドの育成にも力を入れ、学びの機能と観光資源としての価値を高める。

 同資料館は、国立アイヌ民族博物館を中核としたウポポイの関連施設に位置付けられており、年間100万人目標のウポポイ来館者を同資料館に誘客し、受け入れる体制整備が課題になっている。このため、今年度から対策に取り組み、利用促進を図る。

 具体的な活動の一つは、白老の元陣屋を拠点に北方警備に当たった幕末の仙台藩士ゆかりの資料展示物や陣屋跡の案内、解説機能の強化。近年、同資料館を訪れる外国人観光客が増加傾向にある中、多言語ガイダンスの仕組みを今年秋ごろまでに整備する。英語と中国語、韓国語、日本語の4カ国語で音声ガイダンスするスマホ10台を用意し来館者に貸与。館内と屋外の陣屋跡の計15スポットで歴史的資料などの解説が聞けたり、スマホの画面で関連画像が見れたりする仕組みだ。時期は未定だが、多言語表記の看板やパンフレットの作成を予定している。

 外国人対象のモニター事業や旅行業者への聞き取りでニーズを把握し、満足度の高い施設を目指す。ウポポイには道内外の学校の修学旅行生も多く訪れると予想されるため、教育旅行の受け入れ促進に向けた体験プログラム作りも進める。

 ガイダンス強化の一環として、町民向け郷土史講座などを通じたボランティアガイド人材の育成も図り、特別展の展開やウポポイとの連携で来館を促す考えだ。

 また、博物館機能の強化や陣屋跡の保存活用に向けた計画も今年度作る。2020年度から約10年間の計画で、展示物のリニューアルや陣屋跡の再整備と実態解明調査を進め、学術的価値と存在感を高める。仙台市の郷土史研究家やアイヌ文化、博物学などの専門家のほか、同町や道、文化庁も関わる計画策定委員会を6月に設置し、保存活用の方向性を協議、年度内にまとめる。同資料館の武永真館長は「史跡や施設の魅力を引き出し、利用拡大につなげたい」と話している。

 白老仙台藩陣屋跡は、幕府の命令により仙台藩が1856(安政3)年、北方警備のために築いた陣屋の跡。1966年に国の指定史跡に登録された。資料館は古文書や武具など約300点を所蔵し、陣屋造営の経緯やアイヌ民族との交流など、幕末の蝦夷地の歴史を伝えている。

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