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千歳・恵庭

創立130年節目に寺史まとめ発刊 恵庭・天融寺の宮本正尊住職

2016/10/27配信

 恵庭市上山口の天融寺(宮本正尊住職)は創立130年の節目に合わせ、寺史「天融寺寺史―130年のあゆみ」を発刊した。宮本住職(69)が同寺に残る膨大な資料を読み解き、3年以上にわたり執筆して約A4判・635ページにまとめた。戦前、戦中の地域と寺との関わりなども詳しく紹介し、郷土資料としても貴重な記録になりそうで、宮本住職は「やっとまとめることができてほっとしています」と話している。

 真宗大谷派(東本願寺)の同寺は明治19(1886)年、現在地に前身の説教所が創立された。宮本住職は「道内は海岸線を中心に開けたが、内陸部の道央圏では歴史がある」と強調する。同37(1904)年に真宗大谷派「千歳山天融寺」として寺号公称し、今年が開教130年の節目に当たる。

 寺史はもともと1986年の開教100年にちなんで企画したが、膨大な資料の解析やその裏付けなどに時間を要して作業が滞り、宮本住職いわく「長い休眠状態」に陥った。開教以来の歴史などをまとめた文章はほとんどなく、資料を精査しても全面的に信頼できないなど課題は多かったが、なおさら寺史を残す必要性を痛感。2013年1月の総代会で寺史発刊を改めて決定し、宮本住職が3年以上かけて執筆してきた。

 同寺の歴史や布教活動などを中心に、資料や写真などを掲載しながら解説した。特に戦前、戦中については同寺と地域との役割について積極的に記述し、宮本住職は「恵庭市としての歴史は市史でまとめてあるが、地域でどんな動きがあったか別の面からまとめてみたかった。お寺との関わりが中心になるが、できる限り記録させていただいた」と振り返る。

 昭和13(1938)年の日中戦争の戦死者の村葬では、神式と仏式で1日2回執り行われていたことなどを紹介。戦時下では寺に防空壕(ごう)を掘り、米軍のB29が恵庭上空に飛来するたびに「ご本尊」を避難させたという記述も。同20(45)年8月15日の「終戦の日」では、同寺に多くの人が集まって玉音放送を聞いた様子や、同日に偶然同寺を訪れた布教使の手記も掲載した。

 同62(87)年の国道36号着工や境内地の買収、同寺が所有する道有形文化財の「阿弥陀如来立像」の由来などもまとめ、「何とか自分が元気なうちに形に残せてほっとしている。北海道の開教史を考える上でも、恵庭の郷土史や民衆史を把握する上で、少しでも役に立てばうれしい」と話す。アイワード(札幌市)制作で1500部刷り、関係寺院や檀家に配る他、市教育委員会への寄贈も考えている。

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