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千歳・恵庭

俳句集「句写美(くしゃみ)」 目標の100号到達

2016/4/8配信

 恵庭市相生町の梶鴻風さん(76)が発行している、俳句集「句写美(くしゃみ)」が100号の節目に到達した。インターネット上で主宰する鴻風俳句教室の句誌で、「俳句と写真で美を追求する」をモットーに2007年11月から月1回ペースで発刊してきた。梶さんは「目標にしていた100号を発刊できてほっとしている。これからも俳句を続けていきたい」と話している。

 鴻風は俳号で本名は進さん。小樽出身で中学生の頃は宗谷管内の利尻で過ごし、教科書で俳人・山口誓子の俳句「どんよりと 利尻の富士や 鰊群来(にしんくき)」に、「たった17音でこれだけのことを表現するなんて」と心を奪われた。父が俳句をたしなんでいたこともあり、句誌にいたずら半分で投稿し、いきなり父を上回る3句も掲載されたのが思い出だ。以降60年以上にわたり俳句と向き合い、「1万5000句は作ったと思う」と胸を張る。

 利尻で小・中学校の教諭を務め、2000年3月に恵庭南高校で定年を迎えると、翌月には縁あって中国に渡り日本語講師を務めた。中国語に囲まれた生活で寂しさを紛らわせようと始めたのが、パソコンの「鴻風俳句教室」。1日1句俳句を作る人を募って、寄せられた作品を指導するようになった。会員は恵庭やその近郊、教え子のいる利尻をはじめ、俳人同士のつながりで全国各地から作品が集まった。

 帰国してからもネット上で教室を続けたが、「作って、指導して、それで終わり。(作品が)次から次へと消えていった。これはもったいない」と思うように。07年11月に月刊句誌の発刊を思い立ち、会員13人の作品を載せた「白扇」を制作した。タイトルは恵庭の「白扇の滝」から取り、「100号までは出し続ける」と会員に誓った。趣味の写真も一緒に載せようと、10号の節目を機に「句写美」に改題した。

 梶さんは編集、印刷、会員への発送など全て一人でこなしてきた。途中で肺がんなど2度の大きな手術も経験したが、「100号まで作らないと」の義務感から、休刊や遅刊もなく100カ月連続で発行し、記念の合同句集を今年3月に発刊した。普段はB5判で自家印刷しているが、記念句集はA5判でしっかり製本し、会員25人の作品を40点ずつ約1000点掲載した。

 梶さんの俳句は「大橋の 袖に隠れし 秋没日」「須磨明石 心やすらふ 秋の海」など、自然の情景などを思いのまま表現した作品が多く、「俳句は自然、四季との対話」と強調する。目標の句集100号を達成し、「会員との約束を守れてほっとしている」と笑顔。

 ただ、当初は「100号でやめよう」と思っていたが、「100カ月ではまだまだ俳句を教え切れない。月1回は無理だと思うが、これからも続けていきたい」と話している。

 100号記念句集は100部刷り、会員や関係者に配った他、市立図書館にも寄贈。問い合わせは梶さん 電話0123(34)7588。

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