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千歳・恵庭

ペットに鍼灸 北海道エコ・動物自然専門学校で勉強会

2015/12/25配信

 犬や猫、ウサギといったペットに施す鍼灸(しんきゅう)に獣医療関係者の関心が高まっている。20日には恵庭の北海道エコ・動物自然専門学校で技術を学ぶ勉強会が開かれ、方法普及に努める国内第一人者で日本獣医中医薬学院=東京=学院長の山内健志さんを講師に迎え、有志が温故知新の東洋医学を動物に応用するすべについて見識を深めた。

 午前から午後にわたった勉強会の終盤、参加者は実技に臨んだ。同校で飼育されている学校犬にはり、きゅうを施術。おなかを下し気味という犬や肺にがんが見つかり、歩行が困難になった犬などが次々と実習室の寝台に運び込まれた。

 鍼灸の心得を持つ獣医師らが髪の毛より細いはりを当て、熱さ加減に十分配慮したきゅうを当てた。人慣れした学校犬とはいえ、ほえる犬は皆無。中にはうっとりと鼻水を垂らしたり、心地よさそうに眠りかけたりした犬の様子が見られた。

 前段の講義で山内さんは伝統的な東洋医学の考え方に加え、はり、きゅうのつぼを指導し、これまでの実践例を幅広く解説した。胴の長い犬に起きがちな椎間板ヘルニアやアレルギー性疾患の病気などに加え、元気がなく食欲不振といった「不定愁訴(ふていしゅうそ)」、飼い主との関わりの中のストレス症状などに施した治療法やつぼの位置を示した。参加者はメモを取り、使用する極細のはりや藻草にも触れて熱心に学んでいた。

 勉強会は同校動物看護師学科学科長で獣医の門田英敏さんと道内でペット向け鍼灸治療普及を図るアニマルクリニック永山公園=札幌=院長の重信隆夫さんが連携し、札幌や石狩管内で動物病院を開業している獣医師らに呼び掛けて実現。酪農学園大獣医学群で学ぶ現役学生ら20人が参加した。

 国内初のペットのための中国医学専門教育機関を運営し、現在は酪農学園大特任教授としても動物向け鍼灸治療の授業を受け持つ山内さんは「高齢の犬や猫を飼育する人にとってペットは家族も同然」と語る。東洋医学は具体的な症状に対処する療法に加え、死期が近づく終末期にも対応する。山内さんは「みとりの段階では、ペットをリラックスさせてやりたいと穏やかな治療を希望する飼い主は増えている」と語った。

 まだ道内で数少ないペット向けの鍼灸治療の普及に取り組んでいる重信さんは「急性期には西洋医学が必要」と認めながら「施術がリラックスと自己治癒力を高める東洋医学の応用は獣医師と飼い主にとって治療の幅を広げる。これからもペットに優しい医療を提供していきたい」と抱負を語った。

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