躍動感あふれる舞を披露 千歳市無形文化財の獅子舞-泉郷神社例大祭
2019/9/17配信
千歳市泉郷の泉郷神社で15、16両日、秋季例大祭が開かれた。地域住民が受け継ぐ伝統芸能「泉郷獅子舞」が奉納され、踊り手たちが躍動感あふれる舞を披露。地域の鎮守や五穀豊穣(ほうじょう)と無病息災を祈った。
市の無形文化財にも指定されている泉郷獅子舞は1890年代に富山県からの入植者が伝えた芸能。地元住民などでつくる泉郷獅子舞保存会が継承活動に取り組む。
例年は泉郷神社の境内で獅子舞を奉納している。今年の本祭日を迎えた16日は雨が降りそうな天候となったため、泉郷公民館前の広場で舞を披露した。
会場には約200人の観衆が詰め掛けた。9人が操る獅子と、華やかな衣装に身を包み、花が付いた棒を手に獅子の相手をする「花持ち」が対になり、笛と太鼓の音色に合わせて躍動的な踊りを繰り広げた。
獅子と花持ち双方が音楽に合わせて足踏みをして、獅子が食らい付こうとするたび、花持ちが即座に身をかわす所作を繰り返した。
約40年前に創作された「天狗(てんぐ)の舞」では、天狗の面をかぶり、やりを手にした踊り手が獅子相手の華麗な立ち回りを演じた。やりを回しながら華麗な身のこなしの天狗と獅子が対峙(たいじ)。勇壮な演舞の末に天狗が獅子を討ち取ると、観衆から大きな拍手が贈られた。
この日は地元住民によるバンド演奏や太鼓演奏なども行われ、集まった人を楽しませた。