9

16(月)

胆振の
明日の天気

晴れ

25 / 18

千歳・恵庭

観光客受け入れ整備へ アイヌ施策推進地域計画案まとまる-千歳市

2019/9/11配信

 千歳市はアイヌ施策推進法に基づく交付金の活用を目指し、アイヌ施策推進地域計画案(2019~23年度)をまとめた。国への申請期限が12日に迫っていたこともあり、今年度はアイヌ文化に関する観光客の受け入れ環境整備、国際交流の2事業に絞った。来年度以降も千歳アイヌ協会などの意向を踏まえつつ、事業の拡大を目指す方針だ。

 10日の市議会総務文教常任委員会(松倉美加委員長)で市が報告した。

 同交付金はアイヌ施策推進法の5月施行に伴って今年度スタートする事業。アイヌ文化を生かした地域や産業、観光の振興などを支援する内容で、事業の費用負担は国が8割、市町村が2割。各自治体は予算を獲得しようと、アイヌ民族の意向を踏まえながら、計画案作成を進めており、千歳も乗り遅れないよう取り組んできた。

 計画案に盛り込む事業は国の指導に基づき、数値目標が明確にできる2事業にした。事業は(1)アイヌ文化観光客受け入れ環境整備(今年度事業費5570万8000円)(2)アイヌ文化国際交流(同279万6000円)。計画案は10、11両日に市議会各委員会に報告し、12日に国に申請する予定。これら事業を盛り込んだ補正予算案は、17日開会予定の市議会定例会に提案する。

 (1)の観光客受け入れ環境整備は、市内の蘭越生活館で無線LANや多言語パネル・サインの整備、新千歳空港や道の駅サーモンパーク千歳にデジタル技術を活用した情報発信の媒体「デジタルサイネージ」の設置などを予定。これまで収録した映像のデータ化、体験型観光の調査なども行う他、12月から来年3月に道の駅やサケのふるさと千歳水族館で市民の関心を高めるため、アイヌ文化に関する謎解きイベントも計画する。

 (2)の国際交流は、千歳のアイヌ民族と姉妹都市である米国アンカレジ市の先住民族の交流を想定。今年度は交流事業を協議するため、関係者のアンカレジへの旅費を計上した。20年度からアイヌ民族のアンカレジ訪問、アンカレジ関係者の招待を毎年、交互に行って交流を深め、先住民族の文化伝承や保存などに理解を深め、人材育成などの一助にする。

 計画ではサケの採取儀式「アシリチェプノミ」の実施要領、儀式に使う祭具「イナウ」などを作るための樹木の伐採なども明記し、新法・新計画にアイヌ伝統儀式を位置付ける配慮も。一方、8月に千歳アイヌ協会が提出した要望は反映し切れていないのが現状で、三崎直彦保健福祉部長は委員会答弁で「アイヌの方々の意向を踏まえて、来年度以降事業を膨らませていきたい」と強調した。

週間ランキング

集計期間 09/09〜09/16

お知らせ

受付

苫小牧民報社から