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千歳・恵庭

カワシンジュガイ生息調査開始 清流の象徴保護検討へ―千歳川

2019/6/17配信

 千歳市内の自然保護団体や市で組織する千歳川上流域保護対策協議会(和田明彦会長)は、同川に生息する貝の一種、カワシンジュガイの成長の度合いや個体数などに関する調査を開始した。市内で生息に関する実態調査が行われるのは初めて。カワシンジュガイに関しては数年前、千歳川で販売目的とみられる大量捕獲の目撃情報があった。今後10年間、毎年調査を実施してデータを集め、保護の必要性を判断する資料とする方針だ。

 カワシンジュガイは淡水域に生息する二枚貝。成長が遅く、稚貝が殻長5センチまで成長するのに約10年の期間を要する。本道から中国地方まで広く分布するが、河川の汚染や開発のため本州では個体数が減少傾向にある。環境省は絶滅危険性が増大していることを示す「絶滅危惧2類」に指定している。

 2014年4月、千歳川上流域で、トラックで乗り付けた男性2人が川に入り、貝を拾う姿を同協議会関係者が目撃した。トラックの荷台には貝でいっぱいにした籠があったという。同貝はインターネット上で、二枚貝に卵を産み付けて繁殖するタナゴの飼育愛好家向けに販売されている。大量捕獲した貝も販売目的だったとみられる。

 市内の自然保護団体からは同貝の保護を求める声が上がり、千歳市議会でも取り上げられた。同協議会は生息数や生育状況などを調べ、将来に向けて保護の必要性を判断するため、19年度から10年間にわたる調査を行うことを決めた。

 9日には初めて上流域で調査を実施。同協議会を構成するふる里の自然を考える会、千歳の自然保護協会、しこつ湖自然体験クラブ・トゥレップ、千歳市民の飲み水を守る会、市などから約20人が参加した。

 調査は1メートル四方のアルミ製の枠を、貝が群生する川底を選んで固定し、内部の個体数を調査する手法で行った。加えて、枠内の30センチ四方の範囲の細かい砂利も採取して貝の殻長を調べた。2地点で実施し、A地点では4~11センチの167匹、B地点は0.8センチ~12センチの155匹がいた。1匹ずつ体長を計測して記録。砂利をさらって調べたが、稚貝は見つからなかった。作業に汗を流した参加者からは「清流である千歳川を象徴するのがカワシンジュガイ。守っていきたい」との声も聞かれた。貝は調査後、もともといた箇所に返した。

 今後も年に1回調査を行う予定。次回は20年6月に、今回調査した地点に加え別の2地点でも調査を行う。今後10年間、毎年調べる予定で、一定のデータが蓄積される5年を一区切りにして状況を分析する。和田会長は「自然界はいろいろな生物の相互に関係しており、カワシンジュガイを守る価値がある。今後も数が減らないように、市民で守っていきたい」と話している。

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