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地元町内会との連携を 2018年度恵庭市防災マスター研修会

2019/3/8配信

 恵庭市は7日、2018年度地域防災マスター研修会を市民会館大会議室で開いた。道の認定を受けた市内の地域防災マスターや町内会、自治会の会長など地域の防災責任者、担当者ら85人が参加。昨年9月の胆振東部地震で大きな被害を受けた安平町の災害ボランティアセンター運営に携わった学校法人リズム学園はやきた子ども園園長の井内聖さんが「地域が支える災害復旧とボランティア」をテーマに講演し、地震発生時の状況や地域と連携したボランティア活動の難しさを語った。

 地域防災力向上を目的に毎年開かれている研修会。今年は胆振東部地震の教訓を関係者の実体験から学ぼうと、恵庭在住で安平町の災害対応や復旧活動に深くかかわっている井内さんの他、安平町で災害ボランティアセンターの支援を行った札幌のNPO・エゾロック代表の草野竹史さんを講師に招き、被災地の実態を聴いた。

 胆振東部地震が発生した9月6日未明、安平町のはやきた子ども園には「お泊り会」で園児たちが宿泊しており、井内さんも宿直で園内に付き添っていた。最初の揺れが襲った直後、鳴り響く警報の音で目を覚ました園児たちを落ち着かせるため「大丈夫だよ」と呼び掛けながら、心中では「これは死者が出ている規模の地震だな」と直感していたという。

 町に支援を申し出ると、災害ボランティアセンター立ち上げへの協力を要請された。「地域住民はみんな被災者。自分と家族が生き延びるので精いっぱいだった。まちの外から来てくれた人たちが本当に頼りになった」と井内さんは振り返る。 

 ボランティアセンター運営で井内さんが感じたのは「緊急時は話し合ってばかりいても何も進まない。誰かがリーダーシップを取って動かなければ。それぞれ自分の考えがあっても、それを言い合うのではなく、みんなが同じ方向を向かないと復興が遅れてしまう」ということ。

 地域防災マスターとして災害対応に関わるとき、大切なのは「単独プレーに走らず、町内会と連携して動くこと。そのためには日常から町内会や自治会と関わっていなければ」と強調した。

 また、井内さんが恵庭青年会議所に入っていることから、恵庭市内の企業や農家が井内さんを通じて安平町災害ボランティアセンターに必要な車両や発電機、水、食料、各種資機材を数多く提供したことも語り、「恵庭の人たちがいなかったら安平町はもたなかった」と感謝を伝えた。

 NPOエゾロックは、道内最大の野外音楽祭「ライジングサン・ロックフェスティバル」でごみの分別を推進する活動を行っている団体で、東日本大震災で被災地支援に参加した経験から、胆振東部地震でも発生から2日後には安平町に多くのボランティアを派遣した。

 過去の震災では、ボランティアで被災地入りした若者が身勝手な振る舞いで批判を浴びた例もあり、同NPOを主宰する草野さんは「自分がやりたいことは二の次にして、現地のニーズに応えることを最優先に考えて」と支援活動に参加する際の心構えを強調した。

 研修に参加した市町内会連合会若草地区連合会会長の茶園利紀さんは「恵庭の避難所運営に関わったが、お二人の言う通り、訓練やマニュアルと現実は全然違う状況が起きた。災害はいつでも起こり得る。行政頼りではなく、住民が積極的に行動できるよう備えておくことが大事」と感想を話していた。

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