千歳川にヤマセミ 冠羽が特徴の「市の鳥」
2018/11/21配信
やむことのないせせらぎが聞こえる千歳川上流部。岸から水面に突き出た雑木の枝にヤマセミが止まっていた。冠羽と呼ばれる頭上に伸びた羽毛が特徴。周囲をうかがう様子を見せたり、水の中を凝視したりした。
ブッポウソウ目カワセミ科の留鳥。翼の色は、白と黒のまだら模様になっている。「つがい」で暮らし、切り立った崖に穴を掘って営巣するという。
市街地から樽前山麓の支笏湖へと続く広大な森の中を、こんこんと水の流れる上流部。ヤマセミは1986年に「千歳市の鳥」として当地の自然の奥行きを伝える代表的なシンボルになった。
清らかな水辺に生息しながら、たくましく命をつなぎ、長く、静かにこの地にすんできた種。族長を思わせるいでたちを見せたかと思うと、ふいに飛び立った。