千歳在住・中澤さん、年代別全国陸上で相次ぎメダル
2018/11/17配信
千歳市梅ヶ丘1の中澤重道さん(72)が年代別の陸上全国大会で、相次いでメダルを獲得している。種目は70歳以上の中・長距離走で、短期間に国内を転戦しながら快走。加齢で体力が衰えるどころか、半世紀以上に及ぶ競技経験を生かし、シーズンベストを更新しての入賞だ。中澤さんは「原点に返って練習した成果」と胸を張っている。
中澤さんは、フリーエントリー制の国際ゴールドマスターズ(10月27、28両日、奈良県)で、800メートルが2分54秒68、3000メートルが同12分41秒63でいずれも2位。北海道代表として出場したねんりんピック富山2018のマラソン交流大会(11月4日、富山県)で、5000メートルを21分6秒で駆け抜けて3位だった。いずれも70歳以上の種目で、年齢が低いほど有利な中、中澤さんは銀、銅各メダルに輝いた。
中澤さんは中学生の時に陸上を始め、高校進学で競技をいったん離れるが、19歳で陸上自衛隊に入ると競技に再び熱く取り組んだ。30代で第7師団(東千歳駐屯地)持続走訓練隊に入り、全国自衛隊中央駅伝に出たことも。札幌マラソン40歳代の部では、40~45歳の時に6連覇を果たした。主に中長距離で国内外の大会に出場し続け、競技歴は50年以上を数える。
そんな中澤さんは例年、主要な大会が続く秋にピークが来るよう調整している。ところが今年は9月の全日本マスターズでも調子が上がらず、800メートル、3000メートルでは上位だったがメダルを逃した。「(1年前と比べて)3000メートルは30秒もタイムが違った」とショックを受けつつ、「『これじゃあまずい』と練習方法を見直した」と振り返る。
ほぼ半世紀にわたって記している競技ノートを見返して「良いタイムを出した大会の2週間前からひもといた」と話す。一方で「(加齢で)タイムが落ちるのは自然の流れ」と自己分析し、走るペースやインターバルのタイムを落とすなど、練習方法などを修正していった。その結果がいずれも今年の自己ベストとなって現れ、「長い間、走り続けてきたからできた」と喜ぶ。
ねんりんピックで今シーズンを締めくくったが、「オフシーズンは筋力トレーニングやストレッチを取り入れている。1日置きぐらいのペースで走っている」と早くも見据えるのは来シーズン以降。夢は「全日本マスターズで日本新を出すこと」で、「大会に出るたびにいろんな人に会えて、若い人と走ると若返った気がする。走り続けることが楽しい」と力を込めている。