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空自千歳基地警備犬のシシマルに防衛大臣褒賞 胆振東部地震被災地で不明者発見に貢献

2018/10/6配信

 胆振東部地震で被災した厚真町で不明者の捜索に当たった、航空自衛隊千歳基地の警備犬シシマル号が防衛大臣褒賞を受賞した。シシマルは地震発生の9月6日から9日まで、厚真町の吉野地区で活動し、不明者1人の発見に貢献。5日に褒賞状の伝達式が行われ、警備犬管理班の隊員らは「訓練の成果を生かせた」などと振り返った。

 警備犬は基地の守りなどに活動する「装備品」の位置付け。犬によって得意な分野は異なり、日頃から嗅覚(きゅうかく)で物を嗅ぎつけるなどの訓練、不審者を制圧する襲撃訓練などをこなしている。シシマルはジャーマンシェパードの雄3歳で、特に捜索活動が得意。厚真町での災害派遣には、全国各地の空自から警備犬9匹が選抜され、千歳基地からはシシマルが唯一参加した。

 警備犬は地震が発生した9月6日から厚真町に入り、最後の不明者が発見された9日まで、嗅覚を頼りに捜索活動に当たった。家屋などが土砂で埋もれた地域をくまなく回り、不明者がいるとみられる地点で合図を出し、9匹で3人の発見に貢献した。シシマルはハンドラーの内山英明3曹(27)、ハンドラー兼助手の山下修基(なおき)3曹(29)と吉野地区で活動し、1人の発見に携わった。

 シシマルが被災地で活動するのは初めて。内山さんは「最初は環境が変わっておびえた様子だった」と率直に振り返りつつ、「すぐに環境に慣れてくれた。積極的ににおいを嗅いで活動してくれた」と目を細める。山下さんも「徐々に自信を付けてくれた」と評価し、2人で「結果につながってよかった」と胸をなで下ろした。

 大臣褒賞は9月26日付けで全9匹に贈られ、小野寺五典前防衛大臣から「ご褒美」としてドッグフードのプレゼントも。5日に寺崎隆行基地司令が2人とシシマルに伝達し、「訓練の成果がいかんなく発揮された。私からも感謝したい」と訓示。シシマルも隊員手作りのメダルを首から提げられ、誇らしげな表情を見せていた。

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