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舞鶴遊水地にヨシ植栽 タンチョウ営巣へ整備-長沼町

2018/5/25配信

 札幌開発建設部千歳川河川事務所=千歳市住吉=は24日、タンチョウの営巣環境整備を進める空知管内長沼町の舞鶴遊水地で巣の材料となるヨシの植栽作業を実施した。専門家によると早ければ来春にも巣作りが可能になるという。

 ヨシは湿地性の高い場所に生える植物。2015年に完成した同遊水地ではタンチョウの繁殖や営巣を目指す地元長沼町などの希望を受け、昨冬に周囲の土地よりやや高く土盛りした「微高地」を5カ所造成し、多少の水位上昇でも巣が水没しないようにしている。

 この日は北西側にある面積100平方メートルの微高地で同事務所の職員11人が作業に当たった。最底面から60センチかさ上げした天端部分に240本、同じく20センチののり面部分に160本で計400本のヨシの苗を50センチ間隔で植えた。周辺で採種した種子から3年かけて育てた苗は1年で約1メートルに伸び、最高2・5メートルほどにまで成長する。

 現地には技術指導に当たる専修大北海道短大の正富宏之名誉教授(鳥類生態学)も訪れた。タンチョウは枯れたヨシで巣を作るため、早ければ来春にも営巣が可能になる見通し。正富教授は「北海道ではほとんどの鶴がヨシを使って巣を作る。水位の高い季節と営巣の時期はずれていると聞いている。ぜひ巣を作ってほしい」と期待を語った。

 取り組みは札幌開建や町などでつくる「タンチョウも住めるまちづくり検討協議会」で17年10月に方針を決めた。微高地は高さや形の異なる3種類を設けている。ヨシを植えずに自然に任せる微高地も準備し、関係者は推移を見守っていく。

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