地域の鎮守・支笏湖神社園地内へ移設 厳かに遷座祭、平穏、発展願う
2016/12/24配信
支笏湖地域の鎮守、支笏湖神社が支笏湖小近くから支笏湖ビジターセンターに近い園地に移設されるのに伴い、神体を社殿に納める神事、遷座(せんざ)祭が23日、千歳市支笏湖温泉の園地内で行われた。
支笏湖神社は山をつかさどる神と、海上・航海安全をつかさどる「海の神」を祭る。創設年は定かではないが、戦前から現在の山線鉄橋南側に位置する崖の中腹に祭られていた。1948年に支笏湖資料館(現支笏湖ビジターセンター)近くに移転。79年に同センターが建設されるのに伴い、支笏湖小近くに移されていた。現在の社殿は築68年。
社殿の老朽化とともに、小学校近くの場所は坂の上にあり、高齢者などが参拝しにくいことから、ビジターセンターに近い園地内に移設を決めた。支笏湖が見渡せる場所で、観光客にも参拝してもらいたい考え。移設に伴い改修もした。神社の土地は、支笏湖自治振興会が環境省から借用している。
あいにくの雪のため、テントを張って行われた遷座祭には地元関係者ら約40人が出席。神事に先立ち、神職が御神体を社殿内に納めた。その後神職が祝詞を奏上。出席者が玉串をささげて、支笏湖の平穏と発展、地域住民や観光客の安全などを願った。
支笏湖自治振興会の佐藤進会長は「湖が見える高台に移った。美しい夕日が見え、強く生きよと神様が後押しをしてくれる場所。今年も残りわずか。来年も皆さんも幸せの年であるよう祈ります」と述べた。
その後、遷座を祝い地域の小学生でつくる支笏湖国際太鼓ジュニアが演奏を披露。餅まきも行われた。
移設には、北英建設、菊地建設、マルイケ生杉共電が協力した。