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歌川広重と東海道五拾三次を歩く-苫小牧市美術博物館特別展より

(1)二つの東海道五拾三次 保永堂版と丸清版

2018/8/1配信

 苫小牧市美術博物館で特別展「歌川広重 二つの東海道五拾三次 保永堂版と丸清版」が開かれている。世界的に有名な浮世絵師、歌川広重による、版が異なる二つの「東海道五拾三次」を紹介しており、武田正哉学芸員が展示資料の滋味を全7回で解説する。

   ◇   ◇

 数多くの個性的な浮世絵師が華々しい活躍を見せる江戸時代後期、風景画の分野において歌川広重(1797―1858)の右に出る者はいなかった。

 安藤徳太郎、後の歌川広重がこの世に生を受けたのは、1797(寛政9)年のこと。御家人であった安藤家は、江戸の八代洲河岸定火消(やよすがしじょうびけし)同心であった。1809(文化6)年、両親を相次いで失った徳太郎は、数え13歳にして家督、家職を相続し、名を重右衛門と改める。

 その後、15歳で歌川豊広の門をたたき、絵師として身を立てることを決意。翌年、歌川派絵師として「広重」の名を与えられた。これは師の名前「豊広」と本名の「重右衛門」から一字ずつ取ったものである。広重は遅咲きの絵師で、初期の頃にはヒット作に恵まれなかった。

 37歳で刊行した「保永堂版(ほえいどうばん)東海道五拾三次」は折からの旅行ブームと相まって大ヒットとなり、以降、東海道五拾三次をテーマとした作品が20種以上制作される。

 一方、「丸清版(まるせいばん)東海道五拾三次」は広重50代の晩年の作。両作品の制作にはおよそ16年の隔たりがあり、同じ題材を描いていても30代と50代では関心の在り方が変わってきている。

 本展では伝統的な大和絵をベースに古今東西の表現技法を積極的に取り入れた保永堂版と、広重の豊穣な表現力を示す丸清版を対比し、日本の至宝とも言える浮世絵版画の奥深さをご覧いただく。

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 特別展は9月17日まで。午前9時半~午後5時。月曜休館(9月17日は開館)。観覧料は一般600円、高校・大学生400円、中学生以下無料。

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集計期間 11/13〜11/20

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