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地域から問う-2019統一地方選

(1)観光振興 公共交通の利便性向上が鍵

2019/3/25配信

 訪日外国人旅行者(インバウンド)の拡大を見込んだ国や道の政策もあり、大きな成長が見込まれる北海道の観光産業。中でも胆振東部地域は、2020年に白老町で年間来館者100万人を目標とする民族共生象徴空間(ウポポイ)が誕生したり、苫小牧がカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の有力候補地に選ばれるなど話題に事欠かない。

 苫小牧市が16年に策定した観光振興ビジョンでは、22年度の観光入り込み目標は260万人。胆振総合振興局が集計した同市の実績を見ると、直近の17年度は199万4800人、08年度は140万400人で、この10年間で40%以上増えた。

 今年度は200万人台も確実とみられたが、胆振東部地震の影響で18年度上期(4月~9月)は前年同期比5万5400人減の118万4700人と大きく落ち込んだ。

 道内観光の低迷を受け、国と道は80億円規模で旅行代金などを補助する「北海道ふっこう割」などの緊急対策を展開。宿泊客の減少幅を圧縮するなど一定の回復効果を生み出した。同事業は今年度で終わるが、道は19年度も誘客プロモーションを手掛ける自治体への支援事業などを通じ、下支えを続ける方針だ。

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 苫小牧市については、ゴルフやスポーツ施設の利用が多いなどの強みがある一方、「冬の旅行客が減る」「宿泊客が少ない通過型の観光地」といった課題を抱える。実際、道内主要都市の中では、観光入り込み客数が圧倒的に少ない。

 道観光局がまとめた17年度の宿泊客延べ数は苫小牧市の16万9200人に対し、人口が同規模の釧路市は153万5500人、帯広市も114万500人と差は大きい。

 入り込み客数を大きく左右する要素の一つに移動手段がある。大量輸送に適している鉄路については、JR北海道が札幌―新千歳空港間で快速列車を運行しているが昨年春、同空港から苫小牧までルートを延ばす構想が浮上した。同社担当者は「可能性を検討中」と話すが、実現できれば観光振興の追い風になるのは確実。今後の行方が注目される。

 ビジット苫小牧観光会議の委員長で、苫小牧観光協会の藤岡照宏専務は「ウポポイ開設などで旅行客は増える」と期待。「苫小牧での滞在時間を増やす工夫が求められている」と説く。

 インバウンドの拡大を見込めるIRへの関心も高く、「(誘致の是非を判断する)道知事選の行方を注視している」と言う。

(室谷実)



 21日の道知事選告示を皮切りに、統一地方選挙がスタート。今後、道議選、市議選、町議選も控える中、観光振興や人口減少、子育てなど五つのテーマで地域課題を探る。

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