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支笏湖日記

台湾に同じ橋が存在 山線鉄橋選奨土木遺産に支笏湖畔

2019/3/9配信

 支笏湖畔に山線鉄橋と呼ばれる橋が架かっていることは、以前この欄で紹介しました。その中で、この橋が山線の愛称で親しまれた王子軽便鉄道に使われていたこと、道内に現存する最古の鉄橋であることなどを紹介しました。そして昨年11月には土木学会から、土木遺産の顕彰を通じて歴史的土木構造物の保存に資することを目的とした「選奨土木遺産」に認定されました。


 この橋が、英国人技師チャールズ・ポーナルが設計した英国製200フィートピン構造のダブルワーレントラス橋であることは承知していたのですが、選奨土木遺産認定を機に、新たな情報をいただくことができました。それは同形式の橋は当時140基も日本に輸入されていたこと、そのうち200フィートで現存するのは、岐阜県の旧揖斐川橋梁(きょうりょう)と同じく岐阜県の木曽川橋梁、神奈川県箱根登山鉄道の早川橋梁のみで、山線鉄橋を含めこれら四つの橋はいずれも英国「Patent Shaft & Axletree」社製で、いわば姉妹橋であることが分かりました。


 そしてさらに驚いたのは、台湾の雲林県に「虎尾鉄橋」という、山線鉄橋と同じ橋が現存していることが分かったのです。製糖工場へのサトウキビや貨客輸送用の鉄道橋として虎尾渓という川に架けられ、当初は木橋でしたが1931(昭和6)年に鉄橋に架け替え、今も大切に保存され産業遺産として観光客を集めているそうです。


 このたびの選奨土木遺産認定を受け、地元としてもこれを弾みとして、山線の歴史とともに広く紹介していきたいと考えております。支笏湖に暮らす人々にとって山線鉄橋は、ここで暮らす背景を伝える大切なシンボルであり、心のよりどころと言っても過言ではありません。


 4月14日には、観光シーズンの幕開けを告げる湖水開きが行われ、セレモニーの中で選奨土木遺産認定の銘板をご披露することとしています。また、支笏湖ビジターセンターでは、この日から選奨土木遺産カードの配付を開始します。


(自然公園財団支笏湖支部所長 木下宏)

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