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ウトナイ湖サンクチュアリレンジャー通信

身近な自然に目を向けて 湿地に咲くホザキシモツケ

2018/7/6配信

 5月から8月までのウトナイ湖は野鳥の子育てシーズン。この時期、私たちレンジャーは野鳥を調査するために、高い背丈の植物をかき分けて湿地の中に入っていきます。その際に、ある時はその枝葉で道を閉ざし、ある時はその花で目を楽しませてくれるのが、湿原ならではの植物「ホザキシモツケ」です。

 北海道の湿原には普通に生え、高さが1メートルから2メートルほどの背丈になるバラ科の低木です。細い枝が多く、壁のように密集して生えることから、無理やり押し通ろうとするとはね返され、調査地に入る時には苦労させられます。ただ、7月に入ったこれからの季節は、鮮やかなピンク色の花を穂状に付けます。一斉に咲いた姿は、夏の湿原でしか見られない美しい風景の一つです。

 そんなホザキシモツケですが、本州では数が少なくなっており、各都道府県が出すレッドリストでは絶滅危惧1類という最も高いランクに指定している県もあります。国内において、広い面積で所狭しと花を咲かせている様子が見られ、さらに身近で簡単に観察できるのは湿原が多く残された北海道ならではと言えます。

 ウトナイ湖での開花の確認は、過去5年間の平均が6月28日。今年は同26日に開花を確認し、ほぼ例年通りのようです。花の見頃は例年7月中旬。観察路の中で大きな群落を見ることができるのは、「マガンのテラス周辺」から「ハクチョウのデッキ」までの間、または「イソシギのテラス周辺」です。「ハクチョウのデッキ」であればネイチャーセンターの駐車場から歩いて5分ほどです。

 当たり前なものほど見過ごしがちですが、時に身近な自然の風景に目を移してみてはいかがでしょうか。

(日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリ・瀧本宏昭レンジャー)

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