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ふるさとネイチャーらんど

多くの生物がすめる環境

2018/9/3配信

錦多峰川へ出掛けてみよう

 錦多峰川は、樽前山麓にある口無沼周辺を水源とする河川で、山麓から苫小牧市の市街地を通り太平洋へとつながっています。錦多峰川へ行くには錦岡郵便局や苫小牧凌雲中学校を目指して出掛けるとよいでしょう。川の周辺には植物が繁茂した河川敷が広がり、市街地を抜けると自然林もあって、一年を通じて自然観察を楽しむことができます。

9月上旬の錦多峰川周辺

 川ではサケの遡上(そじょう)が活発になり、河川敷の草原では「チキチキチキ」というモズの高鳴きがにぎやかに聞こえるようになります。

雄の翼にある白い模様

 モズはムクドリよりも少し小さいスズメ目の野鳥です。雄には黒い翼に小さな白い模様があり、雌のおなかには茶褐色の細かい模様があるので雌雄を区別できます。

 生息分布は狭く、日本から中国東部、朝鮮半島などにしか分布していません。本州以南に分布するものは秋から春に平地で暮らし、夏から秋に涼しい高原などで暮らすため一年中見られます。

 北海道で見られるものは5月ごろに渡って来て子育てする夏鳥。秋遅くには本州方面に南下して越冬するため、冬に姿を見ることはまれです。しかし、最近は、道内各地で越冬報告が増えています。

鋭いくちばしを持つ

 モズはスズメやカラスと同じスズメ目という野鳥のグループに属していますが、タカのような強い肉食傾向があり、鋭いくちばしでカエルや昆虫、小さな野鳥を捕まえて食べます。目を通過するサングラスのような黒い帯は、太陽の反射を防ぎ、獲物に目の動きを悟られないようにする効果もあると考えられています。

 くちばしで獲物を捕まえても、タカのように獲物を押さえられる足を持たないため、大きなカエルやバッタ、野鳥を捕まえると、鋭い枝先や有刺鉄線に突き刺して食べる習性があります。そのため、秋から冬にかけて枝先などの先にカエルや野鳥を串刺しにする「モズのはやにえ」は、食べ残しとする説があります。

勇払原野には4種類

 モズの仲間は国内で6種類記録されていますが、勇払原野周辺ではモズ、アカモズ、オオモズ、チゴモズの4種類が観察されています。

 このうちモズとアカモズは原野の林のそばに広がる明るい環境で春から秋にかけて毎年見られ、繁殖もしています。オオモズは秋から春にかけて少数が飛来する冬鳥。チゴモズは姿を見ることがまれな夏鳥です。

 肉食のモズの仲間が数多く生息しているということは、多くの生物がすむ豊かな自然環境が、原野に残されている証しでもあります。さまざまな土地利用が進められようとしている原野ですが、いつまでもモズの高鳴きがにぎやかに聞かれる原野であってほしいと思います。

赤い花が並んで開花

 イヌタデは高さ20~50センチほどになるタデ科の1年草で、道端や荒れ地などで見ることができます。7月から9月にかけて咲く赤い花は、長さ2~5センチの穂に密に並んで付きます。

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