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被災3町長インタビュー-胆振東部地震1年

(下)人口減が震災後に加速 復興と地方創生を融合-むかわ・竹中喜之町長

2019/9/4配信

 ―この1年を振り返っての心境は。

 「昨年の9月6日は忘れることのできない1日となった。全町民がかつてない震災を経験した。今もなお90世帯140人が仮設住宅に入居し、この1年で(町内から)300人を超える人口が流出し過疎化に拍車が掛かっている。鵡川―穂別間は車で移動に40分ほどかかる距離。テレビ会議で情報を共有してきた。震災の経験を今後もしっかり生かしていきたい」

 ―被災3町の中で最も早く復興計画を策定した。

 「震災前まで少子高齢化、過疎化といった全国共通の課題に対し、まちづくりを絡めて地元力を向上させる『むかわ版の地方創生』に取り組んできたが震災後、人口減が加速した。このため、復興計画は今あるものを元に戻してその先につなげる復興と、地方創生を融合させた計画。7年間の計画を町民に浸透させながら各項目を推進し、道や国に対しても根拠ある提案、要望をしていきたい」

 ―被災者のメンタルケアにも乗り出した。

 「不眠による不調、余震によって音に敏感になっている町民もいると聞いている。体調と心のケアは、場合によっては保健師を派遣するなどより丁寧に対応していかねばならない。訪問ボランティア、社会福祉協議会、町で地道に全戸調査を行っているがまだすべては回り切れていない。復興計画に反映できるものは組み込んでいく」

 ―人口減少対策は。

 「試練の時を契機により災害に強く、その先につながる創造的な復興を町の力を結集させて実現させたい。震災後、支援に駆け付けてくれた3000人を超える人たちとは「ありがとうございました」で終わるのではなく、これからもむかわ町の復旧復興を見守り、支援いただくような長い付き合いができれば地方創生にもつながると思う。いきなり人口増や移住・定住に結び付ける発想ではなく、復旧復興を歩む町として、これからも温かいエールを受け続けたい」

 ―町が目指す復興像は。

 「町を未来につなげる取り組みは誰もが望むこと。住み続ける人がいることで、訪れる人も足を運びやすい町を目指さなければいけない。事が起きてからではなく、起きる前にやれることをやっていく。暮らしの再建を促すのが、復興計画の役割だと受け止めている。今は道半ば。ゴールはまだ先にあると思うが、乗り越えなければいけない課題を与えられたと認識している」

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