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挑む経済人-2019企業トップに聞く

(4)人手不足、輸送が課題に 清水鋼鐵・清水孝社長

2019/1/10配信

 昨年は西日本豪雨災害や大阪北部地震、台風21号と24号、そして胆振東部地震と災害が多発した。特に胆振東部地震の際には、当社にも多くのご厚意を頂き、助け合いの重要性を実感している。一方で昨年は、企業の偽装問題が社会的に大きな問題になった。これは他人事ではない。社内のコンプライアンス教育と企業理念の浸透をきちんと進めていくつもりだ。

 道内の建設投資はインバウンド(訪日外国人観光客)需要に支えられて好調だが、人手不足で工事の遅延や一部中止などが起きている。このため、建設資材の荷動きはあまり良くない。運送業界も人手不足が深刻だ。コスト上昇により当社は昨年、運送費を値上げした。輸送面の課題は今後も続くだろう。また、北海道は冬期に建設需要が半減するという課題を抱えている。当社も設備を凍結させないよう常に稼働させており、エネルギー源の多様化とコスト低減が求められている。

 胆振東部地震の影響はあったものの、2003年の十勝沖地震の被災経験が教訓となり、大きな被害は免れた。13年に策定したBCP(事業継続計画)に基づいて訓練を重ねた成果が出た形で、現場の活躍に感謝している。同計画は16、17年にかけて内容を見直したが、今回の震災で幾つかの課題も見つかった。今後、さらなる充実を目指す。

 製造に関わる主原料や副原料、各資材の価格が高騰している。製品価格に転嫁せざるを得ないが、すべてを反映させるわけにはいかない。こうした資材などの高騰は今後も続く見通しにあり、注視している。当社はここ数年、若い社員を採用しており、安全対策の取り組み強化も積極的に進める考えだ。

 今年は安全を最優先に位置付け、品質向上の深化や人事制度の見直し、新たな中長期計画の策定などに取り組む。自然災害が急増し、建築物は命を守るRC造(鉄筋コンクリート造)が今まで以上に重要になる。当社は「ネジテツコン」と呼ぶねじ状の鉄筋コンクリート用異形棒鋼を生産しており、建設業界の人手不足の克服には、この資材を使った鉄筋プレハブ工法の普及が必要だ。主に大都市圏の高層ビルに採用されているが、道内に多い中低層ビルにも広げたい。

 国内の景気は現在好調だが、米中両国の対立やアメリカ第一主義などによる深刻な後遺症が今後訪れるのは間違いなく、その備えを進める。災害が頻発する現状も踏まえ、有事への対応想定とBCPのレベルアップにも取り組む。人手不足には機械化や省力化で対応していきたい。

 日本大学理工学部卒業。製鉄会社に就職後、1998年に清水鋼鐵入社。2002年取締役、05年同副社長を経て07年1月から現職。千葉県出身。48歳。

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